ロンリーパブ
あなたは
ひとりじゃないよ。
イギリス政府が乗り出した
ひとりぼっち対策。
その名は「孤独担当相」。
トランプ大統領のフェイクニュース賞や
北朝鮮関連の記事が並ぶ朝刊の国際面に注目記事を発見。
「孤独担当相 英が新設」。
ん?孤独担当相?孤独って、ひとりぼっちのあの孤独?
見出しに引かれて本文を読んでみると、まさにその孤独、でした。
イギリスのメイ政権が17日「孤独担当相」を新設したのだそうです。
イギリスでは人のつながりの減少により、
約7人に1人が孤独を感じているとされ、
健康への影響も深刻な問題になっているため
政府は研究や統計を踏まえ
孤独をなくす政策を練る「孤独担当相」を新設、
民間の協力も得ながら超党派で対策を進めるのだそうです。
国が、ひとりぼっち対策に乗り出した、というわけ。
孤独はもはや社会問題。
イギリス家庭医学会によると孤独な人は
社会的なつながりのある人に比べて、
天寿を全うせずに亡くなる可能性が50%も高いのだそう。
また孤独は肥満や1日15本の喫煙以上に
健康に悪影響があるという報告もあるそうです。
人口6560万人のうち、
「常に」または「しばしば」孤独を感じる人は900万人以上。
かつてのイギリスでは労働組合や教会、パブが
伝統的に人々を結び付けてきましたが、数が減ったり、
社会の変化によってその存在感は弱まっているといいます。
そういえばイギリス名物の伝統的なパブも
最近はめっきり少なくなったと聞きますもんね。
「ブラス!」や「リトルダンサー」など
味わい深いイギリス映画でも労働組合、パブ、教会は必ず登場した。
出会い、別れ、喧嘩も仲直りも恋愛も、
登場人物たちの人生のさまざまな場面が昔ながらのパブの
一杯のビ―ルやフィッシュ&チップスとともに語られていたし、
炭坑の閉山に伴う労働組合の苦闘も同時に描かれていたし、
悩める人々は教会で祈った。
そうだ、あの3つは孤独を支える大事な社会的装置だったのだ。
雇用形態や労働環境は激変し、
古いパブも姿を消し、教会に集う人も減っていく。
かつてのイギリス映画を彩った、人をつなげる舞台がなくなっていく今、
政府が「孤独」を解消しようと対策に乗り出した新設大臣。
注目の孤独担当相に任命されたのは文化省でスポーツなどを担当する
トレイシー・クラウス政務次官だそうですが、
就任パーティーは昔ながらのパブで行うなんてのもいいかも。
一杯のビール。
一杯の温かい紅茶。
人々の笑いさざめく声。
心をわかちあえる場所を作るため、
孤独担当相がどんな対策に乗り出すのか。
海の向こうのイギリスの今に、注目です。
(写真は)
今が旬の牡蠣フライ。
こんな一皿をつまみながら
気軽に集えるパブもいいよね。
孤独を癒すロンリーパブ。
ひとつでもあれば、ね。

