まるかじり的生活

ああ、痛快。

たまには

まるごと自己解放。

まるかじりは

ココロにいい。

現代的な実に現代的な痛快ガールズストーリー。

NHKドラマ「女子的生活」が終わっちゃいました。

数々の話題作を送り出してきたドラマ10枠の中でも出色。

「かわいい女子的生活」に憧れ、田舎から都会に出てきた主人公みきは

ファストファッション会社に働くお洒落大好きなOLですが、

彼女はこれまでのヒロイン像とは、大きな違いがありました。

それはみきがトランスジェンダーであるということ。

性別は男性ですが、見た目はスラリとした美しい女性、

しかも男性に興味はなく、好きになるのは女性という、

かなり複雑なヒロインだったのです。

みきを演じるのはいまをときめくイケメン俳優志尊淳さん。

細身のモデル体形、美しい所作はもちろんのこと、

その自立した生き方に大いに魅了されました。

ジェンダーに悩む人のいろんなモヤモヤを

みきは憎めない毒をまぶしながら、痛快にぶっ飛ばしていくのです。

周囲の無理解、心ない言葉にも「もう、慣れっこ、むしろ笑えてくる」。

転がりこんできた高校時代の同級生後藤のベタな男子的友情には

「そういう青春っぽいのが一番苦手」と爽快にぶった切るのですが、

この後藤とみきのやりとりが本当に面白くて、

笑いながら、ふと、大事なことを、気づかせてくれるのでした。

で、昨日、録画しておいた最終回を観ていたら、

たまたま通りかかった夫がある場面にいきなり反応。

「おおお~、ウマそう」。

夜の公園で、傷心のみきに後藤がバースデーケーキ代わりに

好物のアンドーナツを差し出し、二人でぱくつくシーン。

高校時代そのまま、袋をバリっと破り、まるごとかぶりつく姿に

ドラマの内容も知らない昔々の高校生男子が反応したのでした(笑)。

確かにね、カロリーや体脂肪が気になるシニア世代、

アンドーナツみたいな菓子パンをまるかじりするなんてご法度、

ひさしくそんな暴挙から遠ざかっていますからねぇ~。

誰だかわかんないけど、どんな場面が知らないけど、

豪快に禁断の菓子パンにかぶりつく姿に

「おおお~、ウマそう」と生理的に(笑)反応してしまったわけで。

ま、妻も似たようなもんだけど。

でも、ドラマの中で毎回、このアンドーナツを食べる時のみきが

実に「女子的生活」をストレートに表現していたのでした。

スラリとした体形を維持するために食生活はストイックなみきに

なんも考えない男子、後藤は「小川、好きだよな」と

笑顔でアンドーナツを差し入れる。

「もう、夜の炭水化物は厳禁、なのにぃ~」と言いながら

誘惑に負けて、袋をバリッ、禁断の菓子パンをまるごとかぶり。

みきは、呟く。

「あ~っ!くっそウマァ~~い!」。

この場面に、みきのすべてが凝縮されているような気がする。

見た目は美しい女性だけど、実は男性で、恋愛対象は女性であるみき。

とても複雑で特殊なキャラクター設定に思われるけれど、

高校時代、後藤たちと菓子パン食べてた時代も、

洋服もネイルも携帯ケースも女子力抜群の今も、

みんなみんな、まるごと、みき。

禁断のアンドーナツは「くっそウマイ」

なんと、痛快な台詞だろうか。

禁断の菓子パンの前には

男も女もトランスジェンダーもボーダーレス。

思わず買い物帰りに普段はスルーするパン売り場であんぱんを買い、

家で待っていた昔々の高校生男子に「はい、お土産」。

袋をバリっと破り、夫婦仲良くかわりばんこに丸かじり(笑)。

「あ~!くっそウマぁ~~い!」

痛快なヒロインのおかげで自己解放された日曜日、でした。

ありがとね、みき。

(写真は)

あんぱんは前菜(笑)。

日曜ごはんの後は

ありもの尽くしのデザート。

バニラアイスとカステラと粒あんと。

あ~、これも、くっそウマぁ~い(笑)。