そっくりフリット
旬は雪降る寒い季節。
姿形は小さくて細身。
熱々に揚げて美味しい魚。
よく似たヴィジュアル、
そっくりフリット。
先日のちょっと早めのクリスマスパーティー。
渾身のメイン料理「鶏肉のチリンドロン」もさることながら、
予想以上にウケたのが「チカのフリット」。
前菜のひとつとして熱々揚げたてを出したのですが、帰省した息子が
まっさきに箸を、あ、フォークを(笑)を伸ばしたのがコレ。
「うん、んまっ(美味っ)」と大好評。
本当は小さめのワカサギを使うつもりだったのですが、
その日鮮魚コーナーにあったのはちょっと大きめのチカ。
塩、胡椒、醤油で軽く下味をつけた後、カレー粉&小麦粉を薄くまぶし、
ワカサギよりは時間をかけてオリーブオイルでカラリとフリットに。
じっくり時間をかけて揚げたので骨まで食べられるはず。
熱々フリットを頭から美味そうに頬張る息子から質問が。
「コレ、何?なんの魚?」
「ん?チカ、ワカサギの仲間みたいな?」ととりあえず答えたのですが、
はて、はたして、そうか?チカとワカサギの関係・・・自信ないぞ。
というわけで改めて調べてみました。
ワカサギもチカも同じキュウリウオ科ワカサギ属の魚で、
体形や色彩はよく似ていますが、別種の魚でありました。
まあ、仲間ってことで間違いはないようです。
よく似たそっくりさんの識別方法は鰭(ヒレ)とアゴ。
腹鰭の位置がワカサギは背鰭より前、チカは後ろで
上あごの後端の位置がワカサギは目の下まで達し、チカは達しない。
・・・しかし・・・スマートな両者、よ~く見ないとわからない(笑)。
ざっくり言ってワカサギはチカほど大きくならず最大で16cmほど、
チカは大きいものだと20cm超えもあるらしく、
今回のオーバー16cmの大きめ魚体、キミの名は、チカ。
ワカサギとチカの一番の大きな違いは住環境(笑)。
ワカサギは塩分や水温の変化に強いため、
内湾の沿岸部や湖や川などの淡水域の両方に生息しますが、
チカは河川には入らず内湾の沿岸部、つまり海にしかいません。
つまり凍った湖に穴を開ける氷下漁で釣ったお魚はワカサギ。
よ~く似ているけど、チカではないってことね。
変わらないのはどちらも美味しい冬のお魚ってこと。
天ぷら、フライ、塩焼き、南蛮漬け、佃煮などなど
チカもワカサギも料理法も味も風味もほぼ同じ。
若干チカの方が骨が固いので
今回もじっくり時間をかけて揚げたのでした。
それにしても「チカ」、女の子のような名前が可愛い。
なんでも「小魚」を意味する「ちこ」と同義語らしく、
「ち」は古語で数、「か」「こ」は食べ物をあらわすことから
たくさんの魚という意味があるらしい。
確かに冬の海で群れになって獲れますものね。
こんがり黄金色に揚がったチカのフリット。
腹鰭も上あごの位置の違いも良く識別できませんが(笑)、
美味しい北のお魚のそっくりフリット、
ワカサギもチカも、どちらもイケます。
う~ん、カヴァが進む~。
(写真は)
チカのフリット。
可愛い名前に敬意を表し、
ビレロイ・ボッホの
キュートなお魚模様のプレートに。
骨まで、美味しかった。

