見果てぬ夢
早朝のニューヨーク五番街。
「ムーン・リバー」が流れるなか
タクシーから降り立ち、パンをかじりながら
美しいショーウインドウを眺める。
見果てぬあの夢が現実に!?
感謝祭も過ぎていよいよクリスマスシーズン。
大切な人への贈り物は何にしようかと
心浮き立つ季節がやってきました。
あのティファニーブルーの宝飾店も
プレゼントを選ぶ幸せな恋人たちで賑わう頃、ですが、
まさかのニュースにちょっとびっくりの今日この頃。
「ティファニーで朝食を」が実現。
オードリー・ヘプバーンの代表作である映画のオープニング場面、
早朝のNY五番街ティファニー本店前でショーウィンドーを眺めながら
主人公ホリーがコーヒー片手にパンをかじるシーンは有名ですが、
実際にティファニーで朝食を食べることはできませんでした。
ところが今年11月、ティファニー史上初となるカフェがオープン、
本当にティファニーで朝食をとれるようになっちゃったのです。
あ~、びっくり。
11月10日、NYティファニー本店4階にオープンしたのが
「The Blue Box Cafe(ブルーボックスカフェ)」。
インテリアも食器もイメージカラーであるティファニーブルーが印象的に
あしらわれたモダンラグジュアリーな空間は宝飾品のように美しく、
ホリーのように眺めているだけでため息が出てきます。
映画ではウィンドー越しにパンをかじるしかありませんでしたが、
夢の朝食が現実になったのでありました。
カフェのメニューはコーヒーもスイーツも充実、
特に注目は「BREAKFAST AT TIFFANY」なる朝食セット。
スモークサーモンとベーグル、アボカドトースト、バターミルクワッフルなどから
1種類をチョイス、これにクロワッサン、季節のフルーツ、
コーヒーまたは紅茶が添えられて、お値段は29ドル。
映画ファンの見果てぬ夢が29ドルで叶うのですから、
新たなNY観光グルメスポットになりそうですね。
なぜ、いま、ティファニーがカフェをオープンしたのでしょうか。
映画「ティファニーで朝食を」は1961年の作品。
主人公はショーウィンドー越しに高価な宝石にため息をついていましたが、
あれから半世紀以上の時が経ち、消費者のニーズも変化が起きているようで、
映画になじみの薄い若い世代はティファニーの主力商品である、
一粒石の宝飾品などにさほど執着しなくなっているらしい。
確かにね、ファッションはカジュアル化、シンプル化の傾向。
無理してダイヤ、よりも、自分たちらしい心地よさを優先する若者への
アピールするきっかけとしてのカフェ、というわけ、なのですね。
伝統的な価値を新しい展開で消費者へ訴える。
老舗宝飾店の思い切った戦略の今後が注目されますが、
長らく「ティファニーで朝食を」が見果てぬ夢だった世代は
嬉しいようなちょっと残念なような、なんというか、ちょっぴり複雑(笑)。
あれは映画の中のお話だけにとどめておいてほしかったような、
叶わないから、ずっと夢見ていられるのに、
ホントになっちゃたら、どうしたらいいの、みたいな、
勝手でわがままな微妙な思いを抱くのは、アタシだけだろうか。
映画のタイトルの由来は
いつか玉の輿に乗って大金持ちになってティファニーで買い物をして、
朝食を食べさせてもらうという主人公ホリーの夢からきているもの。
でも結局は地位も名誉もお金もない運命の男性に惹かれていくという
ハッピーエンドのラブストーリー。
まさに「ティファニーで朝食」は実際には叶わないからこそ
成立したお話、ともいえるわけで。
むむむ・・・悩ましいぞぉ。
美しいティファニーのカフェで夢のような朝食も憧れるし、
夢は映画の中にとどめておきたいロマンチックな気持ちもあるし、
いつかニューヨークに行く機会があるまで、
じっくり検討することにしましょう(笑)。
(写真は)
NY五番街からシベリアへ(笑)。
寒冷前線にのって冬将軍再降臨。
こんな日のおやつは
伝統の謎のお菓子「シベリア」に限る?



