ノマド受験生

広い草原を

自由に移動する遊牧民のように

賑やかな街なかで

自由に勉強する若者たち。

ノマド受験生、増殖中。

「『外勉』多彩に広がる」。

昨日の北海道新聞の夕刊の見出しです。

受験シーズンを前に街なかの公共スペースなどで勉強する、

いわゆる「外勉」の高校生たちが増えている、という記事。

地域センターの自習スペースなどはもちろん、

札幌駅前地下歩行空間(チカホ)でも出入り口の段差に腰かけて

問題集や参考書を広げる制服姿が見られるのだそうです。

地下街で・・・勉強・・・はかどるんだ・・・。

息子が受験生だった時も「外勉」派。

勉強机のそばにベッドやギターがある「家勉」は「誘惑が多い」と、

もっぱら塾の自習室や図書館で勉強をしていました。

「外勉」志向は大学生になってもそのまま引き継がれ、

たまの帰省中も「ちょっと勉強してくる」とスタバへGO。

街なかの雑踏の中でこそ集中できるという体質、

親世代の理解を完全に超えています(笑)。

記事によれば、カラオケ店派という猛者も。

日中は1時間100円程度で利用できる店舗も多いため、

「50分勉強して10分歌う」というマイル―ルで利用する高校生の話には

驚きを通り越して、感心してしまった(笑)。

街なかという広い草原を自由に移動して、

場所や時間にとらわれない新しい勉強のスタイル。

・・・なにかに・・・似ているぞ。

そうだ。ノマドワーカーだ。

遊牧民のように特定の職場を持たず自由に移動しながら仕事をする人々。

オフィスやデスクに縛られない新しいワーキングスタイルに

勉強部屋や勉強机に縛られない若者の受験勉強スタイルが重なる。

口うるさい母親や(笑)堅苦しい図書館から逃れて

自由で気楽で最も勉強しやすい環境を求めて

街なかという草原を移動する、ノマド受験生、か。

家族が寝静まった真夜中の勉強部屋で

ひとり毛布にくるまりながら問題集を広げた親世代は

孤独で辛くて追い込まれることこそが受験勉強であって、

寒くて孤独な小さな部屋から外へ出る発想など全くなかったけれど、

ノマド世代はそんな自虐的受験勉強観から軽やかに開放されている。

自分が集中できて、効率上るんなら、どこで勉強してもいいんじゃね?

って、ことなのねぇ。

もちろん外勉には周囲への配慮は必要です。

公共スペースや商業空間などで長時間席を独占するのは

ほかの利用者へ迷惑になりますから気をつけなくてはなりません。

勉強部屋から街なかへ出るということは

そうした社会的マナーを守る責任も発生するわけですから、

受験勉強と同時に社会勉強も大事になってきますよね。

遊牧民のように自由に働くノマドワーカーには

自由と引き換えに相応の心構えが必要とされます。

基本的に一人で対応できるITの知識や営業、経理といった

ビジネススキルはもちろん、誰にも縛られないからこそ、

時間や場所、オンオフの切り替えなど高い自己管理能力が必須。

ノマド受験生もこうした能力の基礎ができていくと良いですね。

子供部屋よりもリビング学習、

リビングからさらに家を出て街中で「外勉」。

ノマドスタイルが当たり前になっていくと

将来は学習机なんてなくなる時代も来るのかな、なんて。

毛布にくるまった世代は妄想する、

受験シーズン前でありました。

(写真は)

琉球王朝伝統の「ちいるんこう」。

勉強に疲れた脳細胞には

甘いお菓子で栄養補給。

外勉も家勉も変わりません(笑)。