八重山旅情

オオタニワタリに

甘い島パイン。

南の島の美味がいっぱい。

那覇の街なかで出会える

八重山旅情。

今朝のめざましテレビで

埼玉のジョンソンタウンや東京のエジプト料理店など、

パスポートなしで海外気分を味わるスポットが

紹介されていましたが、沖縄旅もこの方式が有効(笑)

美味しいお店激戦区の那覇では離島の味を楽しむ。

本島にいながら島素材を使った愛情料理を味わえるのです。

夏の沖縄旅2017、5日目の夜は那覇の中の八重山へ。

本島北部の本部半島ドライブから夕方5時過ぎに戻り、

ホテルでいったん仕切りなおして、さあ、お楽しみ時間。

今宵のお店は石垣島出身のご主人と西表島出身の女将さんが営む

「割烹 多田浜(たーだはま)」。

多田浜は石垣島にある美しい浜の名前。

近海魚や八重山の食材を使った料理が楽しめるお店として

長年愛されてきたお店とのこと。

場所は・・・久茂地川を渡り、松山方面ね。

歩いてもいけそうですが、ゆいレールで美栄橋まで行き、

そこから情緒あふれる飲食店が並ぶ松山界隈をそぞろ歩き。

賑やかな国際通りと違って観光客や外国人の姿は少なく

地元の人たちが長年通うようお店が多いのでしょうね。

な~んてぷらぷら歩いていると・・・

あった!「割烹 多田浜」。

いわゆる沖縄色満載な民芸居酒屋ではなく、

新橋あたりの小路にひっそりありそうな粋な佇まい。

外観からすでに長年愛されてきたお店という感じ。

いいねぇ~、ゆっくり落ち着いて楽しめそう。

さっそく暖簾をくぐり店内へ。

「いらっしゃいませ。ご予約の方、ですよね?」

立派なカウンターの向こうから女将さんが笑顔で迎えてくれました。

細面で実に美しいお顔立ちの八重山美人。

(のちに八重山古典舞踊の踊り手だと知りました)

この笑顔に癒されたい常連さん、いっぱいなんだろうな~。

まだ開店間もない時間とあって、先客がお一人のカウンターに

新参者の旅人も腰を落ち着けます。

店内には石垣島の闘牛の写真や大きなシャコ貝の貝殻など

八重山旅情をそそる品々がさりげなく飾られています。

粋な割烹風の造りに島への愛が漂っています。

賑やかな居酒屋もいいけど、こんなカウンターに陣取ると

ああ、大人になったなぁ~っと思います。

ていうか、もうずいぶん前にとっくに大人なんだけど(笑)。

さあ、まずは冷たいオリオン生で喉を潤し、注文です。

まずは八重山名物「オオタニワタリの天ぷら」と、

「自家製ジーマーミ豆腐」もいいねぇ~。

お昼はマクロビだったからお魚も食べたいなぁ。

女将さんにマース(塩)煮にいい本日のお魚を聞くと

「ちょうどいいサイズのアイゴがありますよ」とのこと。

よしメインはアイゴのマース煮に決定。

八重山食材と近海魚もクリア、そしてもう一品、

「多田浜」の隠れナンバーワンメニューを頼まなくちゃ。

「それと、ゴーヤチャンプルー、下さい」。

八重山旅情あふれるお店で、あえての超定番料理を頼むべし。

某グルメ本でも沖縄料理ゴーヤチャンプルーNO1に輝く一品。

ソーメンチャンプルーなら「小桜」、

ゴーヤーチャンプルーなら「多田浜」ってわけ。

沖縄の夏の野菜モーイーなどつつくうちに、

実に程よきタイミングでお料理が運ばれてきます。

自家製ジーマミ豆腐は落花生の香りが最高のもちもちぷるん。

さくっと揚がったオオタニワタリのてんぷらも美味美味。

ビールが進む、箸が止まらない。

すると・・・ジャア~~、カウンターから美味しい音が。

今まさに女将さんが噂の「ゴーヤーチャンプルー」を

仕上げているところ。

最終工程、卵でとじる場面なのですが、

熱々のフライパンにたっぷりの炊き卵をジャア~っと流しいれ、

鍋を・・・揺すらない!ほんの少したってから

そのまま火を止めてお皿に盛ると「お待たせしました」。

カウンターにとん、と出来立てのゴーヤーチャンプルーが。

おおお~美しい。

ゴーヤの緑、島豆腐の白、ピンク色のポークを

鮮やかな卵の黄色がお花畑のようにまとめている。

卵を入れてからかき混ぜないため、

ちょっとスペインオムレツのような仕上がりだ。

これがナンバーワンとされる「多田浜」スタイル。

さっそく、いっただっきまぁ~す。

う~ん・・・美味い!

厚切りのゴーヤー&ポークにしっかり焼いた島豆腐、

存在感を失っていない卵のまろやかさがたまらない。

普通はいり卵風にかき混ぜてしまうので、

卵がどこにいったかわからなくなるのですが、

「多田浜」のゴーヤチャンプルーは

それぞれがピンでいい仕事をしている。

一口の満足感が非常に高い一皿だ。

アイゴのマース煮も滋味深く最高。

石垣では「エーグァー」と呼ばれるスズキの仲間。

この稚魚を塩漬けにしたのが「スクガラス」。

大きくなるとマース煮でよく食べられる南国の魚です。

北海道の魚でマース煮を作ることがありますが、

あまりに美味しいので「お塩が違うんですか?」と聞くと

女将さん、にっこり、「これですよ」。

カウンターの下から

「塩」と大きく書かれた袋を取り出し、見せてくれた。

「沖縄のスーパーで100円ちょっとで買えますよ」。

へっ?まじ?糸満の製塩メーカーの沖縄マースの徳用袋。

「高い高い沖縄のお塩、いっぱい売ってますけど、

マース煮でもなんでも、これが一番。800g入り(笑)」。

うひゃ~、いいこと聞いたぁ~、

帰りにスーパー絶対寄ろうっと。

「ねえ?○○さん、このお塩よね?」と

ふと女将さんが、先客の一人客に男性に話をふった。

「そうだね、みんなこの塩だよね」。

一人お静かに杯を傾けていたお客さんも自然と話の輪に。

さりげない気配り、女将さん、ありがとう。

この後、石垣島出身というこのお客さんから

実に貴重な沖縄の歴史のお話を伺うことになるのでした。

袖すりあうも他生の縁、どころか、

それは貴重なドキュメンタリーだった。

沖縄返還のある一日のお話は

また明日。

(写真は)

那覇の中の八重山

「割烹 多田浜」。

ね?ちょっと新橋の小路っぽいでしょ。

ゴーヤーチャンプルーは、マスト。