タイムレスな幸せ~沖縄夏旅2017・vol.10

世界中のカカオと

沖縄のサトウキビ。

幸福な出会いが生み出す

時間差の魔法。

タイムレスにぞっこん。

夏本番の沖縄旅2日目は本島中部ドライブ。

やちむん好きの聖地、読谷村の窯元を巡り、

個性的な工房やギャラリーを巡礼(笑)、

作家プロデュースのハイセンスなカフェ&ギャラリーで

絶品カレー&タンドリーチキンピタサンドのランチの後は

フェンスの向こうを一望できる道の駅かでなへ。

沖縄の歴史と現実を体感し、甘藷を伝えた琉球産業の恩人、

野國總管さんの銅像にご挨拶をして、再びレンタカーへ。

青い東シナ海に浮かぶ沖縄本島。

ちょうど島の腰あたりにあたる本島中部は

美しい自然に恵まれ伝統産業が息づく土地であり、

広い平地のほとんどを米軍基地が占める地域、

ハンドルを握る旅人の眼に映る景色ひとつひとつに

さまざまな思いが沸き上がってくる濃密なエリアです。

そして返還された基地が経済や観光振興につながる実例を

体感できるのも本島中部の特徴かもしれません。

その代表的な存在が北谷(ちゃたん)。

北谷町美浜地区のアメリカンヴィレッジなど様々な商業空間は

多くの観光客や地元の人々でいつも賑わっています。

さらに基地関係のアメリカ人、台湾、中国、韓国などアジア系の人々など

色々な人々が混じりあう、まさに「チャンプルー」な場所。

様々な言語が飛び交うボーダーレスな地域性に魅かれて

沖縄ならではの独創的でチャレンジ精神に満ちたショップが続々オープン、

まさに目の離せない最先端スポットなのでした。

そのひとつが「Timeless Chocolate」。

国境も時間も軽々と超えよう。

店名にはそんな思いが込められているのでしょうか。

世界のカカオ、沖縄のサトウキビ、北谷の三位一体で実現した

沖縄発のビーン・トゥ・バーのチョコレート専門店です。

開放的で異国情緒あふれるアメリカンヴィレッジの一番海側、

ディストーション・シーサイドビルの2階に上ると

う~ん・・・魅惑的なカカオの香りが。

えっと・・ここはサンフランシスコ?シアトル?ポートランド?

サードウェーブコーヒーの先進地にあるカフェのような店内には

まあ、お洒落でスタイリッシュな若者たちがチョコの品定め中。

ハイセンスなカフェコーナーも併設され、奥のガラスの向こうは工房、

そして目の前はマリブビーチにも負けない真っ青な北谷の海。

いまどきのカッコいいお兄さんたちが集まるわけよねぇ。

みんなジュノンボーイに見えてくる(笑)。

ガーナ産、ベトナム産、エクアドル産などなど世界各国のカカオと

沖縄の島ザラメ、黒糖だけで作られたチョコレートを

さっそく旅人もテイスティングしてみましょう。

種類ごとに試食用チョコがトレイにふんだんに盛られている。

この大らかさ、太っ腹さが沖縄らしくて実に好ましい。

アート性や高級志向の芸術系ショコラトリーとはちょっと違う。

では一かけら、いただきます。

ほ・・・おぉぉぉぉ~、お・・・美味しい・・・♪

鼻腔をくすぐる香り、個性的な味わい、心地よい苦み、酸味、甘み、

饒舌な物凄いカカオ感の洗礼を浴びた直後、

ザラリと舌を刺激する島ザラメの食感と野性的な甘さがたまらない。

これぞ、沖縄でしか味わえない、沖縄発のビーン・トゥ・バーだ。

カカオを噛みしめた時、アロマが広がり、

島のサトウキビの力強い甘さを感じる素敵な粗削り。

いいぞぉ、挑戦的だぞぉ。

横浜生まれで多国籍文化に影響を受けてきたオーナーが

サンフランシスコやメルボルンでコーヒー文化を追求するうちに

カカオ豆の面白さに目覚め、

島ごとに味わいの違う沖縄のサトウキビに魅了され、

ここでしかできない個性的なチョコレートを生み出したのです。

沖縄中のファーマーズマーケットを回り、発見したのが

蜜分が残っていてその土地の味を感じる島ザラメ。

世界各国からやってきたカカオと島ザラメの出会い。

粉糖のように完全に同化することなく、

最初にカカオの粗さが際立ち、アロマが広がり、その後で

ジャリジャリとワイルドな島ザラメの甘みが追いかけてくる。

完全に同化したハーモニーではなく、

それぞれの個性が時間差で思いがけない旋律を奏でる面白さ。

様々な国の人が集まり、言語が飛び交うチャンプルーな土地柄を

美味しく楽しく体現した絶品チョコレートだ。

チョコはもちろん、こだわりのコーヒー&フードも抜群、

チョコレート工房でありながらカフェでありギャラリーであり。

高いアート性で大注目の陶芸家今村能章氏の作品などを展示販売、

今の沖縄を発信する社交サロン的な役割も果たしています。

「東京では常に横を気にしているというか、見栄えを気にするけど、

沖縄はめちゃくちゃ癖があってもカッコよくて、みんなオープン」。

オーナーがあるインタビュー記事で語っていた言葉が印象的。

独創的な仕事をする素敵な人がいっぱいいて、

それぞれに心地よくトンがっていて(笑)、

でもみんな懐が深くてオープン。

面白くて楽しいコネクトが横へ横へ広がっていく。

沖縄という文化の島の奥深さに

またまた脱帽。

海沿いのチョコレート屋さんの後は、

海沿いのコーヒーショップへGO。

(写真は)

衝撃的なチョコに出会えます。

北谷美浜「Timeless chocolate」。

一かけらで二度美味しい。

カカオのち島ザラメにうっとり。