友だちいろいろ
1年生になったら、
1年生になったら、
友だち100人・・・
できないと
いけない?
「友だち幻想」。
9年前に書かれた本が、突然、売れ出した。
そんな興味深い記事が朝刊の文化欄に載っていました。
友人関係に悩む若者へ向けた筑摩書房の新書で
著者は昨年、病のため56歳で亡くなった社会学者の菅野仁さん。
2008年に発売され、月平均100冊前後でじわじわ売れていた本が
今年になって月300~500冊を超えるようになったのだそうです。
50代以上の男性が主な購買層という新書にあって、
「友だち幻想」の読者は10代が4割以上とか。
友だちとの関係がうまくいかない若者が増えているのか。
どうやらヒントは本ができた経緯にあるようです。
担当編集者が明かしてくれたキーワード。
それが「1年生になったら」。
打合せの雑談中に話題になったのが
童謡「1年生になったら」。
「『友達100人できるかな』という歌詞は
学校はみんなが仲良くなれる場所という幻想を抱かせる」。
菅野さんはそう言ったそうです。
わかる、わかります、すごくわかる。
自分もこの歌詞に何だかずっと無言の圧を感じていました。
友だち100人できるかなって・・・、
学校って、そんなにたくさん友だちできるところなの?
ていうか、友だちって、たくさんいなくちゃいけないの?
学校の楽しさを歌った童謡の歌詞に悪気はないのはもちろんわかるけど、
誰もがみんなとすんなり仲良くなれるとは限らないよ。
コミュニケーションが不器用な子だっていっぱいいる。
こう見えて(笑)実は生来引っ込み思案、小学校の通信簿には
「答えがわかっていても手があげられません」なんて書かれたほど。
学年が上がっても当時のアイドルとか流行りモノとか人気漫画とか
クラスの女子たちの話題には実は心の中で
なかなかついていけなかったりした。
でも無理して馴染もうとする自分がいた。
アタシはよくわかんない、って言えなかった。
なんだかみんなと同じでなきゃいけないって思ってた。
友だち100人・・・という共同幻想。
菅野さんの妻によれば、「友だち幻想」を執筆時、
小学生だった娘さんは「クラスになじむように」と
学校で何度も注意されたそうです。
それができない人間にとってはつらいこと。
「人間はそれぞれ違うってことをいったん認めようよ」。
生きることに悲観的になってほしくない、
そんなメッセージが込められていたのでは。
当時を知る関係者はそう語っていました。
誰もがツイッターやSNSでつながる時代。
大学に入学前からスマホを通じて友だち作りが始まり、
入学後「出遅れた」と焦ったり、
リアルな人間関係とのギャップに悩んだり。
ネット上の友だちの数は100人どころ桁違いに増えていくわけで。
そんな現状からこの本を
入学者の必修図書にしている大学もあるそうです。
人と自分、それぞれみんな違うんだからさ、
違うってところから、ゆっくりはじめればいんだよ。
100%理解できなくたっていい。
他者と自分、違うところ、共感できるところを無理なく認める。
多分、それが自立ってことなのかもしれない。
友だち100人できなくていい。
友だちいろいろ、あっていい。
(写真は)
ちょっと目先を変えた一品
「ゴボウとパプリカのバルサミコ炒め」。
ベーコンにキノコ、赤唐辛子、ニンニク、
バルサミコ、醤油、蜂蜜少々でソテー。
夏に向かって赤い野菜も摂りたいしね。
緑、黄色、赤、野菜だって色々、人間も色々。

