南半球どら焼き
北半球だろうと
南半球だろうと
どこの国にも
懐かしい伝統のおやつがある。
そう、どら焼きのような、ね。
1週間の海外出張から夫が無事帰国。
行先は陽光爽やかなオーストラリア。
シドニー、ゴールドコースト、行く先々で
連日素晴らしい青空が恵まれ、
コアラのご機嫌も良かったようで何より。
というわけで昨日の夜は
肉じゃが、ほうれん草の胡麻和え、ネギ塩奴、
時鮭の塩焼きにゴボウとベーコンのピリ辛炒めなどなど
久しぶりの和食でお疲れさまごはん。
今や日本食は世界的に人気ですが、
胡麻和えやゴボウはなかなか異国では食べられないでしょ。
よそゆきじゃなくて、素顔の和食、日常のごはん、だもんね。
なんて話をしながら和気あいあいと食事が終わり、
これまた久しぶりの日本茶を淹れてほっと一息。
「そうだ、そうだ、コレ知ってる?」と
夫が旅の荷物から取り出してきたのが、
何やら白い物体がまぶされたパック入りのお菓子。
郷に入れば郷のお菓子を購入せよ。
ブランド品も宝石もいらぬ、
海外土産は異国スイーツをという妻のリクエスト通り、
今回もたくさんオーストラリアのお菓子をゲットしてきたようなのですが、
パックの中はちょっと不思議なヴィジュアル、
あの有名なTIMTAMとはかなり違う。
白い何かがまぶされた四角いケーキ風。
「Lamington」・・・ラ・・・ラミントン?
すごく普段着っぽいパッケージは
お土産屋さんやホテルのショップではまず見かけなくて、
現地のスーパーやコンビニには必ず置いてある定番お菓子とか。
「なんか、オーストラリアの人、
みんな大好きらしいんだよね、コレ」と夫も証言する。
初耳だ。ラミントン。
早速調べてみると、な~るほど。
確かにオーストラリアの伝統的なお菓子で
スポンジケーキにチョコレートをしみこませ、
ココナッツパウダーをかけたもの。
プレーンなタイプと中にジャムを挟んだものがあり、
色々なブランドのラミントンが売られているそうです。
それしても「ラミントン」」?
何でも昔、クイーンズランド州の総督だったラミントン卿が
名前の由来になっているらしいのですが、
ラミントンさんのお抱えシェフが誤ってケーキを
ぽとりとチョコの中に落としてしまい、ココナッツをまぶした、とか、
そのシェフが急にラミントンさんに来客用のお菓子をリクエストされ、
前日のスポンジケーキを使って急きょ考案、
奥さんがココナッツをよく使うタヒチ出身だっったことから、
仕上げに当時珍しい南国の食材を使ったとか、
お菓子が生まれた経緯には諸説あるようです。
諸説紛々はさておいて、
まずは実食。オーストラリアのソウルスイーツのお味は?
袋を開けると白いココナッツでお化粧したチョコスポンジが6個。
大きさはちょうど化粧石鹸サイズ。
ナイフを入れてカット、なるほどベリー系のジャムが挟まっている。
では一口・・・ふむ・・・ココナッツの香り・・・に続いて、
「ああ~外国の甘さだぁ~」。
脳に直球で攻め込んでくる甘さ。
やや固めのスポンジにラズベリーらしきジャムも悪くない。
チョコの風味はあまりしないけど基本的な美味しい、と思う。
が、迷いのないストレートな甘みにあんこ好きもいささかたじろぐ。
あんこの甘さとタイプが違うのよねぇ。
しかし、濃い目の焙じ茶と意外によく合う。
徐々に甘さに慣れてきたのか、
二口、三口、何だか懐かしさを感じてきた。
ああ、この感覚、どこかで体験したような・・・。
そうだ、昔のどら焼きだ。
子供の頃食べた昭和のどら焼きは今よりずっと甘くて、
皮にあんこの蜜がしみこむようなつわものもあって、
一個まるまる食べきるのはちょっと大変だったっけ。
でも、甘くて甘くて大好きだった。
ラミントン。
オーストラリアのスーパーでは
お菓子売り場ではなくパン売り場に並んでいるそうです。
気取りのない普段着。みんなが大好きな懐かしい存在。
ラミントン。ココナッツで雪化粧した甘いお菓子は
南半球のどら焼き、なんだ。
きっと。
(写真は)
南半球のどら焼き?栗饅頭?
オージーが愛する「ラミントン」。
コーヒー、紅茶、緑茶に焙じ茶。
いずれも濃い目のお茶と相性よし。
クセになる迷いのない甘さ。

