贅沢な手土産
春本番の
玉蜀黍の焼くるにほひよ。
今年も秋の夜まで楽しめますよ。
しんとして幅広き街の
美味しい名物。
大通公園の春の風物詩、
「とうきびワゴン」の営業が昨日から始まりました。
じゃがいも同様、昨年夏の台風で品不足が心配されましたが、
何とか確保、1本300円もお値段も据え置きとか。
7月からは今年収穫した生トウキビに変わり、
10月9日まで営業されるそうです。
啄木さんも、ほっとされているかもね。
「しんとして幅広き街の 秋の夜の 玉蜀黍の焼くるにほひよ」。
大通公園3丁目の歌碑にも刻まれている石川啄木の有名な歌。
代表作「一握の砂」に収められています。
歌人の目には今よりビルも少なかった当時の札幌の街は
「しんとして幅広く」映ったのですね。
その街並みは変わったけれど「玉蜀黍の焼くるにほひ」の香ばしさは
今も人々を魅了し続けています。
そういえば子供の頃過ごした故郷室蘭の街でも
「玉蜀黍のにほひ」が漂っていましたっけ。
夏になると商店街の角にいつもトウキビ売りの露店が出ていて、
生のトウキビを大鍋で茹でる甘い匂いが魅惑的だった。
茹でたてのトウキビが並べられたガラスケースは
春霞のように曇っていたっけ・・・。
そうだ、トウキビの季節の前は
商店街の同じ場所で毛蟹が売られていたんだった。
噴火湾は美味しい毛蟹の産地、
その昔は街角の露店で気軽に茹で毛蟹を買えたんだよね。
脱皮したばかりの小さなめの毛蟹が多かったような気がするけれど、
今みたいな超高級品ではなかったから、
買い物ついでに新聞紙にざざっとくるんでもらって、
大人たちは手土産代わりに買っていったものだった。
「さっき、茹でたてだったからさ」なんて言いながら、
お客さんが新聞包みの毛蟹を携えてきた・・・、
そんなおぼろげな記憶があります。
正直、子供には大判焼きやケーキの方が嬉しかったけど、
今思えば、とんでもなく贅沢な手土産品だったわけだ。
春の噴火湾産茹でたて毛蟹、
今なら恐怖の「時価」(笑)。
噴火湾と並ぶ毛蟹の産地オホーツク沿岸でも
絶品の春の毛蟹が店頭に並んでいる季節。
地元出身のネイリストさんはこの時期に里帰り、まず蟹屋さんに寄って、
浜値の毛蟹を買ってから実家へ帰るとか。
「実は小さめの方が、味がいいんですよ」とのこと。
脱皮を繰り返して大きくなったものより、
味が濃い、らしい。
ああ、子供の頃、
もっと新聞包みの毛蟹を積極的に食べておくんだった(笑)。
昭和の商店街の、贅沢な手土産品。
今は幻のおみや、だ。
(写真は)
毛蟹はとんとご無沙汰、なので、
元気が出る目玉焼きの写真を(笑)。
バジル炒めにトッピング。
イースターの季節。
春は卵に魅かれます。

