自由なサンドイッチ
卵サンドにツナサンド、
ハムサンドにフルーツサンド。
色とりどりの具が楽しい、
おなじみの三角サンドには
ハートフルな秘話があった。
4月1日。
良く晴れた青空は穏やかな春色だ。
優しい朝日を浴びながらのんびりめくった
朝刊の土曜版にちょっといい話を発見。
コンビニやパン屋さんで定番の三角サンドは
いつから、どのように広まったのか。
記者さんの素朴な疑問から取材がスタート。
確かにね、今では当たり前の三角サンド、
昭和生まれには昔からなじみの形ですが、
その発祥はとんとわかりません。
記者さんの熱心な取材でたどりついたのが
東京都文京区茗荷谷駅付近にあった
「フレンパン」というお店。
戦後、復員兵や戦災孤児を援助する同胞援護婦人連盟の
活動のひとつとして婦連製パン株式会社が発足し、
「フレンパン」という店名の由来になったそうです。
お店は2003年に閉店、経営者夫妻も他界していましたが、
生前の資料やお孫さんの証言から
とても素敵な三角サンド物語が浮かび上がってきました。
三角サンドが開発されたのは昭和25年。
真ん中から斜めに切ることで具がよく見えて食べやすいと
経営者の大林茂さんたちが開発し、特許庁に申請。
それが当時大ヒットし、1950年には三角袋も申請、
「フレンサンドイッチ」と名付けたそうです。
しかし、その後、
「東京オリンピックでみんなに三角サンドを普及させたい」と
特許を放棄、みんなが自由に使えるよう手放したのだそうです。
敗戦を乗り越え、日本人が未来へ向かって歩み始めた時代、
自分たちの発明を独り占めすることなく、
みんなの幸せのために手放す勇気。
自由なサンドイッチはこうして誕生したのでした。
普段何気なく口にしていた三角サンドには
こんな素敵な物語が隠されていたのですね。
フレンパンの心意気がなければ、
コンビニに色とりどりの三角サンドが並ぶこともなかったのかも。
三角サンドははさんだ具もよく見えるだけじゃなく、
手に持ったときに角からぱくりと食べやすい。
具がはみ出す心配も少ないので、
サッカー観戦の時も安心してぱくつける。
サンドイッチに気を取られてゴールの瞬間を見逃すこともない(笑)。
良く晴れた春の土曜日。
無性に三角サンドが食べたくなった。
照り焼きチキンにたっぷりレタスハムサンド、
昭和の心意気に感謝しながら
角からパクリと頂きますか。
サンドイッチを自由にしてくれてありがとう。
(写真は)
北海道らしい春風景。
ご近所の花壇で見つけた
クロッカスの小さな緑の芽と名残雪の共演。
消えゆく冬と萌え出る春。
三角サンド持ってピクニックの季節がやってくる。

