甘い一服。

ちょっと一服しようか。

思わずほっとする時間。

人それぞれの「一服」があるけれど、

四季折々の移ろいにそっと寄り添う

甘い「一服」は幸せな時間。

「一服」を大事にしながらていねいに暮らしたい。

朝刊に載っていたそんな言葉にほっと共感しました。

和菓子の絵本を出しているイラストレーターさんへのインタビュー記事、

その原点は意外にもハワイ。30年ほど前に日系人の多いハワイ島ヒロで

知り合った年配の女性があなたに食べさせたい物があると、

わざわざ大福を買ってきてくれたのだとか。異国の地で日本の暮らしが、

日本以上に大切に丁寧受け継がれていることに感動。

ハワイの日系人家庭では日本の行事が大切にされていて

そこにはいつも和菓子が添えられていた。

歳時記など無頓着だった自分が恥ずかしくなり、色々調べ、

和菓子の絵本を出すきっかけになったとありました。

確かに、ハワイのスーパーでは普通に「MOCHI」として

大福などが売られていて、ロコたちの大好物。

一方日本では小さな和菓子屋さんは次々と姿を消しているような。

そういえば、先日の雛祭りを思いだします。

ショッピングセンターのお菓子屋さんの店先でのこと。

和菓子も洋菓子も扱っているお店だったのですが、

桜餅や鶯餅を置いているコーナーよりも

苺などが載った雛祭りケーキが並ぶショーケースの前の方が

明らかに人が多い、圧倒的に混雑している。

子供連れのママ、若い女性たちが華やかなケーキを熱心に品定め。

ねえねえ、、桜餅食べないの?いいの?雛祭りだよ・・・。

超和菓子党のアタシは、思わず声をかけたくなる。

雛祭り当日なのにきらびやかなケーキに押され、

ちょっと淋しい和菓子売り場を見て、余計なお節介しそうになった(笑)。

桃の節句は苺のお雛さまデコケーキ、

端午の節句は鯉のぼりケーキに兜ケーキ、

このまま、桜餅や柏餅の影は年々薄くなっていくのだろうか。

いやいや、時代がどんなに変わろうとも

むしろ忙しい現代だからこそ、

四季折々の移ろいに心は癒されるもの。

真っ白な牡丹雪に春の足音を予感し、

遠い遠い桜前線を思いつつ、ちょっと一服。

桜餅など食べながら熱い緑茶でほっとする。

美しい桜色、春の香り、優しい甘さに誰もが笑顔になるはず。

苺ケーキが好きな子にも桜餅の優しさ、教えてあげたい、な。

和菓子の意匠は桜や鶯だけじゃない。

雨や雪や霜や霞みや霰まで表現する。

これほど自然や四季と寄りそうお菓子は

世界広しといえどもそうそうないでしょう。

何かと忙しい年度末、だからこそ、

ここらで、甘い一服、しませんか?

(写真は)

ということで、

本日の甘い一服(笑)

松山は六時屋のタルト。

永遠を表わすうずまき文様も美しい。

松山タルト物語は、また明日。