解放区カフェ

ちょっといけないことを

堂々と許される快感。

大人心をくすぐる、

○○し放題のカフェ。

さあ、ご自由にどうぞ。

猫カフェにふくろうカフェ。

カフェブームの昨今、ユニークなお店もすっかりおなじみですが、

朝の情報番組でありそうでなかった変わり種カフェを紹介していました。

それは「落書きし放題カフェ」。

お店の真っ白い壁に自由に落書きできちゃうのです。

さらにスタッフがまとった白衣にだって落書き解禁。

やってはいけないイタズラを堂々とできちゃう、

むふふ、妙な快感(笑)がやみつきになりそう。

実はこれ、文具メーカーのぺんてるが手掛ける期間限定カフェ、

「GINZA RAKUGAKI Cafe & Bar by Pentel」。

好評だった2014年、2015年に続き、今回で3回目の開催とか。

ぺんてるの8製品のペンが用意されていて、壁はもちろん、

バーカウンターや床、テーブル、椅子、ランチョンマットなど

天井以外のあらゆる場所で落書きOK。

これはたまりません(笑)。

子供の頃から「画用紙以外に書いちゃダメよ」と教えられ、

親となってからは子供に同じような注意をしてきた大人たちにとって、

忘れていたイタズラ心を堂々と活性化(笑)できるわけで、

これは夢のような解放区カフェ、といえます。

提供されるフード&ドリンクも楽しい仕掛けがいっぱい。

絵具みたいな7色のソース付き「フレンチフライポテト・パレットスタイル」や

クレヨンそっくりのチョコレートや消しゴムそっくりのチーズなどが

カラフルに盛りつけられたおつまみセットなどなど。

インスタ映え、間違いなし。

この落書きカフェは3月末までの期間限定ですが、

ふと、思い出しました。子供の頃の、アタシの解放区のこと。

我が家でもお絵描きは所定の場所に限定されていたけれど、

ある日、テーブルの下に潜り込んだ瞬間、見つけちゃったんだな。

天板の裏面に姉が描いたらしきお人形さんの絵、そう、落書き。

あ、そうか、ここなら書いても怒られないんだ。

アタシも、書いちゃおうっと。

てなわけで、座卓スタイルのテーブルの下に潜りこんでは

せっせと姉妹で創作活動にいそしんだものです。

母はそんな子供たちのイタズラはとっくに気づいていたはずですが、

決して叱ることも、禁止することもありませんでした。

お客さんの目にはまず触れることのないテーブルの下だけは

落書きすることを黙認してくれていたのでしょうね。

そこは子供たちの自由な遊び心を封じ込めない「解放区」だった。

今更ですが、ありがとう(笑)。

そうだ、そうだった、もうひとつ思い出した。

子供部屋の本棚の側面だけは「シール解放区」だった。

ガムやチョコについてくる色々なキラキラシール、

家のあちこちに貼りつけるのはご法度でしたが、

本棚の側面だけはOK、結果それはそれは夥しいシールに埋め尽くされ、

元の木の色などわからないくらいだったことを覚えている。

卓袱台の裏と本棚の側面。

自由な表現を大らかに受け止めてくれる「解放区」って

子供の成長には欠かせないアクセントだと思います。

ダメダメと禁止するだけじゃない、大らかな子育て。

ああ、反省。そんな風に育てられたのに、母となった自分は

イタズラ好きの息子にダメだしばかりだったかもしれない、な。

今更ですが、ごめんね(笑)。

落書きは人類の本能。

世界最古の落書きは何と50万年前に書かれたものとか。

現生人類とネアンデルタール人の祖先とされる、

ホモ・エレクトスの化石人骨とともに見つかった貝殻には

サメの歯のような尖ったもので意図的な線が刻まれていて、

象徴的、抽象的思考の存在を示す芸術的表現としての落書き、らしい。

人は50万年前から、イタズラが好きだった。

卓袱台の下にもぐって描いたお絵描き。

シールだらけにした本棚の側面。

私の心を豊かに育ててくれた大切な解放区。

そう、子供にも、大人にも、心を解き放つ場所がいる。

落書きカフェ、今の自分は何を描くんだろうか。

想像するだけで、何だか、楽しい。

(写真は)

我が家の定番「大根とお肉の五香粉煮込み」。

今回は筍と椎茸も入れてみました。

ちょっとオリエンタルな筑前煮って風情。

ふふ、旨し。あれこれ工夫して料理する。

キッチンは大切な心の解放区です。