ちいさな背中

朝から、泣けた。

CMを見て泣いちゃった。

ダメだよ~、こんな泣けるの、作ったらぁ(笑)。

赤本、三者面談、正月返上・・・。

受験生の親だった日々が蘇る。

今朝のめざましテレビが紹介していた今年話題のCM、

ランキング1位だったのがカロリーメイトの「夢の背中」。

玄関を出ようとする受験生の息子に「いってらっしゃい」と

お母さんがカロリーメイトを渡す場面から始まるあのCMです。

歩きだす息子の背中を心配そうに見守るお母さんの心に

彼が頑張ってきた1年間の回想シーンが次々と蘇る。

ああ、この場面だけで、もう泣けてくる。

書店で通称「赤本」、志望大学の過去問集を選ぶ背中。

先生と親との三者面談でも居心地悪そうな背中。

「受験はテクニック」とコメンテーターが語るテレビをプチンと切る背中。

冬の真夜中、参考書だらけの机に突っ伏して居眠りする背中。

受験当日の朝、「行ってきます」と歩きだした背中。

うわぁ~、やばい~、かぶる~、息子の背中を思い出すよぉ~。

30秒のCMが流れるたびに、毎回涙ぐんでいたのですが・・・、

何と、さらに涙を誘う120秒ヴァージョンが存在したとは。

ノンカットで流された120秒ヴァージョンは

合格発表の場面からだった。喜びに沸く中で固まる背中。

そうか、彼は浪人生だったんだ。本人はもちろんのこと、

背中を見つめるお母さんの心中をお察しします。

浪人が決まって満開の桜を見つめる背中、うう~、切な過ぎる。

あれ、いきなり断髪、坊主頭で気合いを入れる背中。

予備校に通う背中、友達のカラオケの誘いを断る背中、

模試の結果表をしわくちゃにして焦る背中、

伸び悩む成績にいらだち、爆発する背中、

疲れ果て、居眠りする背中。

120秒見ているうちに、ごめんねの思いが湧きあがる。。

ごめんね、アタシはCMのお母さんみたいに我慢強くなかったね。

浪人生ではなかったけど、現役受験生だったあの1年間、

思い通りの結果が出なくて辛く焦っているのはキミ自身なのに、

母親のアタシがテンパって、キミを責め立てたこともあったよね。

母も始めての受験生の母だったから、余裕がなかったんだな。

ごめんね。でもね、母も成長できたよ。

キミの人生はキミが切り開く。

母は見守ることが役目なんだと知った日々だった。

CMは受験生の背中に幼き日の背中が重なります。

無邪気に笑う姿、駄々をこねる姿に今のキミが重なる。

「離すよぉ・・・」。

30秒も120秒も終盤は始めて自転車に乗れた時の場面が。

大きな心配をぐっと抑えて少しフラフラする小さな背中を手離す瞬間。

母は、こうして、母になるんだ、ね。

そして、いつのまにか、あんなに小さかった背中は

たくましく、大きく育っていた。

息子が小さかった頃、

無心で遊ぶ後ろ姿を見ると、

何故か無性に切ない気持ちになった。

言葉で説明できない、胸がきゅんとする不思議な切なさ。

あれは、いつか、その背中を見送る日が来ることを

無意識に予感していたからなのかもしれない。

朝から120秒のCMに泣かされた。

この切ない愛しさをそっと大事にしまっておこう。

年末年始の賑わいをよそに

1人頑張る孤独な受験生たちの背中に

心からのエールを。

CMコピーそのままに、

キミは絶対「大丈夫!」。

(写真は)

真冬のジャンプ台に

冬の朝日が一瞬さした。

大丈夫!

受験の神様はキミたちをちゃんと見ているよ。

頑張る背中をそって見ているよ。