おいしいんだよ

もうすぐクリスマス。

すべての子供たちに幸せを。

すべての子供たちに楽しんでほしい。

クリスマスケーキって、

おいしんだよ。

クリスマスプレゼントにクリスマススイーツ。

新聞に挟まれる広告チラシも一気にキラキラしてくる季節、

「クリスマスケーキ アレルギーでもOK」の記事に

はっと目が止まりました。

そうなんですよね、アレルギーがある子供がいる家庭は

心華やぐクリスマスは頭が痛い、切ない季節。

卵や牛乳を使ったケーキは、食べられないんだよね。

記事によると食物アレルギーを持つ児童、生徒の割合は

全体の4.5%で、10年前の前回調査から1.7倍に増えていて、

原因の7割がケーキの材料である卵、牛乳、小麦粉が占めているとか。

クリスマスなのに、ケーキが食べられないなんて可愛そう。

ケーキ屋さんやメーカーが頑張った。

最近では家族みんなで食べられるケーキを

手軽に買えるようになってきたのだそうです。

べーカリー大手アンデルセングループの会社では

小麦粉や生クリームの代わりに米粉や豆乳クリームを使い、

3年がかりで米粉のスポンジのふわふわ感を実現したケーキが好評。

イオンやローソンでも取り扱っていて売り上げは5年前の17倍とか。

銀座コージーコーナーでも3年前から卵、牛乳、小麦を使わないケーキを

売り出し、売り上げは3倍に増えているそうです。

このケーキ開発のきっかけはある子供の言葉。

アレルギーのあるわが子から

「ケーキっておいしいの?」と問われた社員が

卵、牛乳、小麦を使わないケーキを提案したのだそうです。

わかる、同じ親として、その時の社員さんの気持ちが痛いほどわかる。

小さな子供から「ケーキっておいしいの?」と問われる切なさ。

甘くて、ふんわりして、お口に入れるとふわっと溶けて・・・

ケーキの美味しさを言葉で伝えるしかないなんて切なすぎるよ。

ふと、ある情景が蘇ってきました。

「赤ちゃんなのに、おじいさんみたいでしょ」。

アレルギーの赤ちゃんを持つあるお母さんの言葉。

知人の息子さんにもアレルギーがあって、赤ちゃんの頃は

卵、牛乳、小麦粉はアウト、離乳食に食べさせられるのはお米と野菜と魚くらい。

おかゆとくたくたに煮た野菜だけが並んだベビー食器を見つめながら

彼女は寂しそうに切なそうに笑って言ったのだ。

「ねぇ、赤ちゃんなのに、おじいさんみたいでしょ」。

20年以上前のその当時、私はまだ母親でもなかったけど、

我が子に何でも食べさせてやれない辛さが胸に突き刺さった。

母親となった今では、彼女の切なさが痛いほどによくわかる。

ふるふるのプリンや茶碗蒸しや卵焼きや蒸しパンや

クリスマスにはふわふわのケーキを食べさせてあげたいのに。

そんな胸がふさがれそうな思いでクリスマスを迎えてきたくさんの家族にとって

アレルギーがある子も食べられるケーキは

まさにクリスマスの福音、神様からの贈り物。

幸い「おじいさん」みたいな物しか食べられなかった赤ちゃんは

成長とともにアレルギー症状が緩和していき、何でも食べられるようになり、

今では立派なガタイの良い大人の青年になりました。

いつか彼が父親になる日が来たとしたら、きっと、いそいそと、

わが子のためにクリスマスケーキを用意することでしょう。

世界中のすべての子供たちに教えてあげたい。

「ね、クリスマスケーキって、おいしいんだよ」。

もうすぐクリスマス。

どの子にも幸せな聖夜が訪れますように。

(写真は)

沖縄の子供たちは

Jimmy’sのアップルパイで大きくなる。

親から子へ、その子どもたちへ。

「おいしいんだよ」。

美味しい記憶がつなぐソウルスイーツ。