両手に花束
2016・11・20
北海道のスポーツファンにとっては
忘れられない一日になりました。
北海道日本ハムファイターズ優勝パレードと
北海道コンサドーレ札幌、J1昇格&J2優勝!
両手に花束サンデー、万歳。
夜明けから降り続いていた小雨も
優勝パレードのスタート前には奇跡のようにやみ、
14万人が詰めかけた初冬の街にF戦士が舞い降りました。
赤レンガ庁舎前からゴールのススキノまで感動の渦が札幌縦断。
ファイターズの旗を振った多くの人々は札幌ドームへGO!
コンサドーレの9季ぶり3度目のJ2優勝、5季ぶりのJ1昇格を決める大一番、
金沢戦を見届けに集まった観客は今季J2最多の3万3600人。
試合は0-0の引き分け、3万超えのドームは歓喜に揺れました。
実は昨日はお仕事中、夫に全てを託して、現場に集中していました。
いや、むしろ、ドームに行けなくて良かったのかもしれません。
オリンピックなどで会場に詰めかけた選手の家族が心配で心配で
肝心のメダル獲得の瞬間を見られないことってあるでしょ。
ず~っと下を向いて祈っているお母さんとか、
両手で顔を覆って全く前を見られないおばあちゃんとか。
クラブ創立20周年、昇格、降格、昇格、降格を繰り返してきた我が子を
20年間見守ってきたのですもの、もう、母ちゃんの心境(笑)。
いざ昇格&優勝の大一番、その瞬間、胸が一杯で見られなかったかも。
でも、母ちゃんは、信じていたよ。
あ~、良かったぁ・・・・・。
5月15日以降、一度も首位を譲らなかったとはいえ、
終盤に来て雲行きが怪しくなり、いささかお尻に火が付きかけたことも。
でも愛しい息子たちを信じて来て良かった。
やったぁ~!という爆発的な喜びよりも、
ほえ~・・・ほよ~・・・まんずまんず良かったぁ~的な身内のような心境。
創立20周年。20歳の青年。たくましくなったけど、
親から見ればまだまだ心配な20歳。
そうだ、これからだよね。
ファイターズにしてもコンサドーレにしても
今季の優勝の要因は何と言っても両監督の采配が大きい。
栗山監督と四方田監督。お二人に共通しているのは「冷静と情熱」。
選手たちを常に温かく、かつクールにフラットに見続け、
時に大胆な選手起用で戦力に活気を与え続けました。
頑張っていればチャンスをもらえる一方、
先発に甘んじていると機会を失う怖さもありました。
結果、生まれたのは、健全な選手間の競争意識。
「冷静+情熱=選手のモチベーション」という優勝の公式だ。
両チームに贈られた祝福コメントの中で
一番印象的だったのが岡田武史さん(現日本サッカー協会副会長)の言葉。
99年から2001年まで岡田さんがコンサの監督だった時に
アシスタントコーチとして共に戦ったのが四方田監督。
それ以前も日本代表の分析担当スタッフとして支えました。
大胆采配に踏み切る決断力は「最も影響を受けた」岡田さんから学んだもの。
その岡田さんから進められユースの監督として実績を積み、
トップチームの監督となり、就任1年半でJ1昇格を果たしのです。
「四方田良くやった!」。
こんな人間味あふれるコメントをスポーツ面で見ることもそうありません。
一緒に戦い、勝利へ向かうDNAを共有した後輩へ贈る真っ直ぐな言葉。
「四方田良くやった!育成型クラブを目指すコンサドーレにとって、
ユースの監督が育てた選手と共にトップで結果を残すことは素晴らしい。
道民の希望となって下さい」。
素敵なコメントに四方田監督でもないのに涙が出そうになった。
岡田イズムから四方田イズムへ。
変わらないのは、育てる喜び。
地元にプロチームがある幸せ。
若い選手たちが育っていくのを、ベテランが再生するのを、
チームが一体になっていくのを、見守る幸せ。
時に負け続けて辛く悲しい時もあるけれど、
こんな両手に花束のシーズン終わりもある。
だから、スポーツは、素晴らしい。
だから、来季も、ドームへ通う。
(写真は)
2016・11・20
ファイターズ優勝パレードの旗と
J1昇格&J2優勝を決めた金沢戦のマッチデープログラムと
お仕事帰りに勝っちゃった勝利のロールケーキ(笑)。
両手に花束サンデー。



