おまじないサーモン
オーブンから漂う素敵な香り。
食欲をそそられるとともに
どこか不思議に気分が高揚してくる。
美味しくて凛々しい芳香よ。
魔法のハーブ「タイム」に首ったけ。
初冬の週末ごはんのメインは
「北海道産鮭の香草パン粉焼き」。
美しいピンク色の鮭のブロックを切り分け、まずは塩胡椒。
ル・クルーゼの大型オーバル皿に薄くオリーブオイルを塗り、
厚めにスライスしたじゃがいもを敷きつめて、
その上に鮭を載せたら、自家製香草パン粉をたっぷりとかけましょう。。
細目のパン粉ににんにくのみじん切り、
そして今回はフレッシュな「タイム」をふんだんに加えました。
最後にオリーブオイルを全体に回しかけたら高温のオーブンへ。
う~ん・・・部屋中に魅惑的な香りがしてきました。
大好きなのよねぇ~「タイム」のこの芳香。
バジル、オレガノ、ローズマリーとお気に入りハーブは数あれど、
今の野宮的マイブームハーブは「タイム」。
夏野菜のラタトゥイユも野菜スープもフレッシュなタイムを入れると
なんとも清涼感を伴った洗練された味わいに仕上がるのです。
お肉料理にもよく合うけれど、今回は鮭とのマリアージュ。
むふふ、オーブンから漂う匂いだけで成功を確信。
さあ、焼き上がりました。
「北海道産鮭の香草パン粉焼き~タイム編」。
さっそく熱々をいただっきまぁ~す。
はふはふ・・・ふっはぁ~~~、う、うんまぁ~い。
自分でお料理して褒めるのも何ですが(笑)、すみません、マジ美味い。
カリッと焼き上がったパン粉が香ばしく
にんにくとオリーブオイルの風味に包まれた鮭はふんわり、
タイムの神々しいまでの芳香が花を添えている。
北海道の鮭と古来から親しまれたタイムが最高のマリアージュ。
タイム。お料理を華やかにしてくれる魔法の香草。
お茶やアロマ、ガーデニングでも親しまれている万能ハーブですが、
その歴史は古く、古代エジプトではミイラの防腐剤に使われたり、
古代ローマやギリシャでは「品位・優雅・勇気」の象徴とされ、
男性はお風呂の後にタイムの葉を胸にすりつけていたそうです。
名前の由来はギリシャ語で「勇気」を意味する「thumus」といわれ、
爽やかな芳香、消毒、殺菌作用など様々な効能が古くから知られ、
最近ではその高い抗菌、抗ウィルス作用から
インフルエンザ予防効果なども期待されているそうです。
爽やかで勇気にあふれ、凛々しいイメージのハンサムハーブ。
タイムに心惹かれたのは古代の勇者たちだけではありません。
♪スカボロ市場へ行くのかい?
パセリ、セージ、ロースマリーに、タイム♪
サイモン&ガーファンクルが歌って大ヒットした名曲「スカボロフェア」。
昔から不思議な歌詞だなぁと思っていましたが、
もともとはスコットランドのオールドバラッド(古歌)を原型にして歌われてきた
イギリスの古い民謡、歌詞も数種類あるそうです。
で、ほとんどすべての歌詞で共通なのが、この四つのハーブが並ぶ部分。
妖精から問いかけられた歌だとか、
悪霊を遠ざけるためとか、失恋の歌だとか、
吟遊詩人が歌い継いでいくうちに様々なパターンが生まれましたが、
共通するのは四つのハーブはおまじない、魔除けの言葉だということ。
パセリ、セージ、ローズマリーにタイム。4種類のハーブにはどれも効能があり、
中世ではペストの感染防止にも使われたとも言われています。
悪霊、疫病や企み、陰謀、失恋などなど
色々なものから身を守る(失恋も?)おまじないの言葉。
それはパセリ、セージ、ローズマリーにタイム。
タイムはやはり勇敢だった。
初冬のキッチンで
タイムの魔法をかけられた北海道産鮭。
最高に美味しいおまじないサーモン。
フレッシュなタイムを見かけたら、また作ろうっと。
今度は北海道の鱈もいいね。
(写真は)
「北海道産鮭の香草パン粉焼き~タイム編}
焼きたてを慌てて食べたので、
これは翌日、残りを温めで盛り付けたもの。
鮭の旨みがさらに沁み込んだじゃがいもの美味いこと。
美味いものは、2日目も美味い。



