ノーベル吟遊詩人

えっ?

ボブ・ディラン?

え?ボブ・ディランって言った?今?

あ、ほんとだ、文学賞、ボブ・ディランって書いてるよ。

ハルキストたちも意外な結果に想定外のリアクション。

2016ノーベル文学賞に話題騒然。

「風に吹かれて快挙」

「紡いだ詩 風吹いた」

朝刊には代表曲になぞらえた見出しが躍っています。

スウェーデン・アカデミーが昨日13日、今年のノーベル文学賞を

ボブ・ディラン氏に授与すると発表しました。

「今年こそ!」とリアルタイムのネット画面を見つめるハルキストたち、

もはや秋の風物詩ともいえる村上春樹氏の受賞を待ちわびていた彼らも

予想もしなかった「ボブ・ディラン」の名前に一瞬きょとん?

「なぜディラン?」

歌手がノーベル文学賞に輝く異例の事態に

こんな見出しを掲げた新聞もありました。

スウェーデン・アカデミーは授与理由について

「偉大なアメリカの歌の伝統に新たな詩的表現を作りだした」としています。

ギリシャ詩人のホメロスやサッフォーと同じように「聞くことや、

楽器などと一緒に演じられることを前提に詩的な文章を書いた」とも。

現代の吟遊詩人としてのボブ・ディランを高く評価しているようです。

読む文学から、聞く文学へ、文学の領域がぐんと広がったということね。

ディランによって、文学はもっともっと自由になった。

ノーベル文学賞は新しい扉を開いたようです。

ま、今回の受賞による文学的意義とか社会的意義については

専門家にお任せするとして、とても印象的だったのが

受賞を喜ぶミュージシャンたちのコメントです。

「ボブ・ディランがノーベル賞という違和感。

この違和感も含めてお祝いしたい」。

泉谷しげるさんがテレビのインタビューにこう応えていました。

底辺の民衆に心を寄せる抵抗歌を歌っていたディランが

ある意味権威の象徴ともいえるノーベル賞に輝くなんて、

なんか調子狂っちゃうけど、でもすっげぇ~存在なわけだよ、やっぱ。

屈折した喜びが実に温かくつたわってきます。

「もし、あの時にボブ・ディランがいなかったら、と考える。

(中略)多くのことがそこから始まったと僕は思うのだ」。

とは、吉田拓郎さんが新聞に寄せたコメント。

彼を語るミュージシャンたちの言葉の何と詩的なことよ。

一人の偉大な詩人が、世界中に詩人を生んている。

受賞を喜ぶコメントが既に一編の詩、一曲の歌詞になっている。

もう、これだけで、ノーベル文学賞に値する。

しかも、こんな渋くてカッコいい75歳がいるだろうか。

一面トップを飾るソニー・ミュージックレーベル提供のポートレートに

思わず、見惚れてしまいました~。

思索的な眼差し、眉間と口元に刻まれた皺、縮れ気味のグレーヘア。

そこらのキッズには太刀打ちできないこの存在感。

ノーベル吟遊詩人はヴィジュアルでも超魅力的。

ボブ・ディラン。

あのしゃがれ声の風に吹かれたい、秋。

(写真は)

ノーベル文学賞発表の日のおやつ。

きのとやの「極上どらやき」。

ふわっふわのスポンジ生地に生クリームとあんこと求肥。

洋菓子屋さんならではの「極上」はリッチな味わいで超美味。

しかし・・・渋いボブ・ディランが甘いどら焼きを食べる図・・・

う~ん、想像できない(笑)