風車パレード
年をとることは童心にかえること。
長生きしてくれてありがとう。
赤い風車を贈り、みんなで祝う。
人生を尊ぶ素敵な習慣。
沖縄のカジマヤー。
夏の沖縄旅2016リポート、とうとう最終日の朝となりました。
午後2時の飛行機で那覇を離れ、北海道へと帰ります。
今回は八重山諸島を巡り本島へ、実に充実の10日間でした。
後半も南部・中部・北部やんばると沖縄本島を縦断ドライブ、
そして那覇や宜野湾などぶらり散歩、
思い出もお土産もトランクに詰め切れず(笑)、
お菓子や鰹節などは宅配便で別送、
だって、最終日ギリギリまでお買い物するんだもん。
那覇の常宿ホテルで目覚めた最終日の朝、
夜明けの空に早くも元気な朝日が昇ろうとしています。
鮮やかなオレンジ色の光で元気をチャージ、
最後の朝食ブッフェをお腹いっぱい楽しみ、
さあ、市場の開店時間とともに行動開始、
帰る当日の午前中に新鮮島野菜などを買い込むのが
野宮的沖縄旅の恒例スケジュールとなっているのです。
最後の1分まで沖縄を感じていたい旅人。
まずは太平通商店街の八百屋さんを目指し、
目覚めたばかりの国際通りから市場中央通りへ。
牧志公設市場でも朝の準備が忙しそうに始まっていました。
通りを進んでいくごとに観光モードから地元色が濃くなっていきます。
三線専門店や鰹節専門店、糸満のかまぼこ屋さんなどなど
長く商いを続けている沖縄らしいお店が並ぶなか、
ひときわ華やかな品々が並ぶ老舗の商店があります。
やっぱり、ここで足が止まっちゃうんだよねぇ~。
創業40年の「宮城紙商店」。
結納品や生年祝いなど沖縄の行事に必要な品々が揃う専門店。
沖縄風の豪華で華やかな結納品や並ぶ様子は圧巻。
紅白や金銀の水引などで飾られた9品を贈るのが一般的で
「潮が満ちていくようにこの縁談も上向きに発展してほしい」との願いから
結納の儀式は干潮から満潮の間に終わらせるのがしきたりなんだとか。
へぇ~、知らなかったぁ~。
沖縄伝統行事に触れられる貴重なお店であります。
豪華絢爛な結納品だけではなく、
沖縄独特の炭に昆布を巻いた正月飾り「たんとこぶ」や
八重山地方の花米に使う香立、コールールーと呼ばれる渦巻き線香など
沖縄以外では絶対お目にかかれにない年中行事グッズが
所狭しとぎっしり勢ぞろい、思わず時間を忘れてしまいます。
寿や沖縄柄の紙袋も各サイズがずらり、紅型の熨斗袋もキュート、
しかもそれぞれのお祝い事に合わせた熨斗袋が品揃えされているのです。
「生年祝(とぅしびー)」「十三祝」「還暦」「古希」
「八十五」「トーカチ(米寿)」・・・。
人生を重ねるごとにお祝いする長寿県沖縄ならではの熨斗袋。
・・・と、その横に、ひときわ色鮮やかな「風車」が。
ん?何で、ここに、風車。
これこそが「カジマヤー」。
沖縄のおじぃ、おばぁがヒーロー・ヒロインになる日。
「カジマヤー(風車)」のお祝いグッズなのでした。
数え88歳の米寿「トーカチ」の次、
さらに盛大にお祝いするのが、数え97歳のお祝い「カジマヤー」。
毎年旧暦9月7日に行なれる長寿にお祝い行事です。
沖縄では年をとると童心にかえるといわれていて、
子供のおもちゃ「カジマヤー(風車)」を手にした97歳のお年寄りたちを
親戚はもちろん地域総出で盛大にお祝い、宴はもちろんのこと、
なんと派手なオープンカーでパレードまでするというから驚き。
可愛い風車を置いてあった店内には
実際の「カジマヤー」パレードの写真も貼られていました。
ホントだ、赤に錦糸の打ち掛けを羽織ったおばぁが
優勝凱旋パレードみたいに花で飾られたオープンカーで満面の笑顔。
いやぁ、その華やかさにぶっ飛ぶ(笑)。
そうなんだよね、年をとるって、こんなにめでたいことなんだよね。
超高齢化社会、社会保障費ひっ迫なんてニュースばかり耳にしていると、
自分を含めて年をとるのが何だか申し訳なく感じちゃったりしますが、
オープンカーで手を振る97歳、あっぱれ、めでたい、お見事だ。
ご長寿は尊い。
人が生まれ、成長し、長寿を迎える。
人生の節目を大切にし、地域ぐるみでお祝いする沖縄だからこそ、
お祝い用品専門店が那覇の市場通りで40年も繁盛しているのだ。
カジマヤーも小さな島では学校の鼓笛隊まで登場し、
集落全体で盛大にお祝いするそうです。
老いることが楽しくなる、誇りになる。
多少のシミ、しわに一喜一憂なんてアホらしい(笑)。
よ~し、人生最大のお祝い97歳まで頑張るか。
宮城紙商店の風車に元気をもらって、
さあ、カウントダウンが始まった最終日の午前中、
最後の買い出しに精を出しましょう。
沖縄滞在時間、残り4時間となりました。
名残惜しい~。
(写真は)
南国の風にくるくる回るカジマヤー。
年をとると童心にかえる。
私も赤い風車が似合う可愛いおばぁになりたい。
さらなる人生の目標ができたかも(笑)。

