優しい三日月

夕暮れの久茂地川沿い。

行燈が優しく灯る古民家居酒屋。

楽しかった旅の最後の晩餐の舞台は

「抱瓶(だちびん)」。

沖縄の美しいカタチ。

今日も朝から絶好の秋晴れ。

9月最後の月曜日は爽やかな青空でスタートです。

よ~し、お天気がいいだけでやる気が漲ってきましたよ~。

夏の沖縄旅2016リポート、旅の後半・本島編もいよいよ佳境へ。

八重山諸島から始まった旅話もとうとう最後の晩餐となりました。

泣いても笑っても明日は沖縄を離れなければなりません。

思い出深き旅をしめくくる舞台は那覇の老舗居酒屋、

ふふっ、旅は居酒屋に始まり、居酒屋に終わるのでした。

夏の夕暮れの久茂地川。

そぞろ歩きにぴったりな川沿いに

温かな行燈を灯した雰囲気の良い古民家が佇んでいます。

お店の名は「抱瓶(だちびん)」。

琉球王朝時代の宮廷料理まで沖縄料理を満喫できる人気店、

40種類以上を誇る泡盛の銘柄も自慢のひとつなのが

店名によく表れています。

「抱瓶」と書いて「だちびん」。

沖縄の焼きもの文化を知る上で欠かせない酒器で

優しい三日月型をした抱瓶はまさに沖縄ならではのカタチ。

県立博物館や壺屋焼物博物館には

18~19世紀の古陶の抱瓶が所蔵されていますし、

やちむんのギャラリーや料理店に飾られていたりします。

島の豊かな日常が投影された造形美が実に印象的。

琉球王朝時代に携帯用酒器として造られた抱瓶。

左右の耳に紐を通し、肩から吊るして持ち歩くもので、

腰のラインにフィットするように独特の三日月型をしています。

主に地方の豪族たちが行楽時に外出用として携帯したとされ、

「ハレ」の酒器であるために、表面に模様を配したものが多く、

イッチンや飴釉が施された博物館所蔵の古陶などを眺めていると

古の華やかな花見や月見の宴が目に浮かんでくるようです。

アウトドア用の小粋な酒器まで造ってしまうなんて

沖縄やちむん文化は本当に自由で遊び心に溢れています。

大好きなお酒をお外で楽しみたい、でもこぼれてしまっては勿体ない。

だからうきうき歩きをしても瓶からお酒がこぼれないように

器の形を酒好き(笑)の腰のラインに合わせて三日月型にしよう。

お酒大好き天国沖縄らしい発想ではありませんか。

発注した人も考えついた陶工も絶対飲んべえだったに違いない(笑)。

博物館の古陶にも人間らしさがにじみ出る。

愛すべき沖縄のカタチ。

残念ながら、抱瓶でぐびぐびイケるほど泡盛を飲めない旅人、

イメージだけ膨らませて、いざ古民家居酒屋へ。

「いらっしゃいませぇ~!」。

1階はカウンターに掘りごたつ席、テラス感覚のテーブル席、

2階はお座敷や久茂地川を眺められるテーブル席など

目的や人数、シチュエーションに合わせて色々楽しめる店内には

気がきくイケメン揃いのお兄さんたちがてきぱきと働いていました。

うん、評判通りの良き居酒屋、これは間違いない。

さあ、楽しかった夏の沖縄旅をしめくくる最後の晩餐。

しっとり落ち着くカウンター席に腰を落ち着かせ、

まずは抱瓶で泡盛、は無理なので(笑)オリオン生を注文。

お目当ての「あれ」の前に、幾つかお料理をみつくろってと・・・。

実は沖縄食文化を代表する幻の一品がここの名物でもあるのです。

インパクト溢れるヴィジュアルと繊細な味の絶妙なコントラスト。

幻の一皿のお話はまた明日~。

(写真は)

しっぽり暮れた久茂地川沿いに

ぼんやり灯る行燈が粋ではありませんか。

古民家居酒屋「抱瓶(だちびん)」。

アクセスも便利、沖縄料理初心者にも

沖縄料理大好きリピーターにも人気のお店。

予約必須です。