自由なてんぷら

アチコーコーの揚げたて。
沖縄ソウルフードてんぷら。
そのままでも美味しいけど、
青い海とソースがあれば無敵。
胃袋の限界に挑戦だ(笑)

夏の沖縄旅2016リポート、旅の後半は本島編。
豊かな自然・歴史・文化に触れる本島中部ドライブの翌日、
三日目は青い海が美しい南部を訪れました。
最初の目的地は「糸数アブチラガマ」。
全長270mの壕内ほとんど全域が公開されている
数少ないガマを現地ガイドさんの案内で見学、
71年目の夏、戦争の実相を追体験しました。
平和記念公園など戦跡がたくさんある南部ですが、
戦争を知らない世代こそ訪れてほしい場所のひとつでした。

暗闇より暗いガマから外に出た瞬間、
目が痛くなるほど眩しかった太陽の光、
71年前と変わらないあの日差しは、
多分、ずっと忘れないと思います。
地元の方にしか語れない貴重な話を聞かせて下さった
ガイドさんに心から感謝し、
南部観光総合案内センターを後にしました。

色々な思いで胸がいっぱい、
しばらく無言で車を走らせていましたが、
ふと気がつけば、とっくにお昼を過ぎています。
そうだ、お腹すいていたんだ。
そろそろ何か食べておきましょう。
青い海にかかるあの橋を渡ると小さな奥武島です。
ここまで来たら、あれしかありません。
沖縄の人が大好きなソウルフード、てんぷらです。

奥武島は海人の島。
島に渡る橋のたもとにあるのが
行列のできる名物店「中本てんぷら店」。
南部ドライブには欠かせないマストなお店。
鮮魚店の片隅ではじめたてんぷらが大人気となり、
いつも地元の人や観光客の長い列ができているのですが、
案の定、今日も大行列。
もう慣れたもの、さっさと列の最後尾に並びます。

沖縄のてんぷらは
気取ったお座敷天麩羅とは全く別物。
フリッターのように衣が分厚く、
小腹がすいたときなどにファストフード感覚で
ぱくぱく気軽につまむソウルフードであります。
市場や街中どこでも売っていますが、
海沿いの名物店でぱくつくてんぷらは最高。
前に並ぶ地元の人々は30個、50個の大量注文が当たり前。
さすが、てんぷらを買う単位が違います(笑)。

奥の厨房でひっきりなしに揚げているので、
長い行列もさくさく進み、あっという間に順番が。
「え~っと、魚といかともずくと・・・
あーさと、あとはうむくじと田いも、下さい!」。
人気ベスト3を中心に慣れた様子で(笑)注文。
「持って帰る?食べてく?」
小窓の向こうのおかあさんの問いに
「食べていきます!」と即答。
すると、生活感たっぷりのトレイに紙を敷き
ちゃっちゃと手早くてんぷらをのせて渡してくれました。
う~む、中本てんぷら店、進化してるぞ。

以前は持ち帰りと同じ白い紙袋だったのですが、
今回はトレイ、というかお盆(笑)に入れてくれた。
いそいそと揚げたててんぷらがはいったお盆を手に、
同じ経営のさしみ店との間に置かれたテーブルへ移動。
イートインというべきでしょうが、
なじみの店の縁側に上がりこんだような親近感が
たまらなくいい。

いた、いた、てんぷら店名物(笑)の猫ちゃん。
きょうもお客さんの椅子の下で無防備にお昼寝。
そんなにお腹さらけだして、いつ見ても天下泰平。
さあ、こちらはお腹ぺこぺこ。
さっそく、揚げたてアチコーコーをいただきま~す。
はふっ、はふはふ・・・う、うんまぁ~い。
いつ食べても、間違いない。
沖縄ソウルフードのキングだ。

海人の島で青い海を眺めながら
獲れたてのカジキやいかのてんぷらを食む。
目の前の海で獲れたもずくも最高。
これほど絶好のシチュエーションはありません。
しっかり塩味がついているので
いつもはこのまま何もつけずに食べていましたが、
今日はちょっとウチナンチュー方式で、
卓上に置かれたウスターソースをたらり・・・。

てんぷらに、ソース。
人生初の刺激的な組み合わせにちょっとどきどき。
なんだかちょっとイケナイことしているような、
背徳感を感じながら(笑)口に運ぶと・・・
お、おおお~、ヤバイ、ウマい!
ふわりとした衣にちょっとスパイシーなソースが絡み、
熱々のカジキやイカやもずくの風味が一段と濃くなる。
完全に和食のカテゴリーから脱却、
どこの国のものでもない、
何とも自由な、フリーダムな味だ。

ほんと、やばいです。
沖縄てんぷらにソース、
一度体験すると、二度と元に戻れない。
海人の島の揚げたてアチコーコーてんぷら。
青い海とソースが最強の調味料だ。
行列しても食べる価値、絶対あります。
奥武島で、てんぷらを食べよう。

(写真は)
中本てんぷら店の目の前の青い海。
同じシチュエーションで
関西テレビがロケしてました。
青い海とてんぷら。
奥武島の無敵の2トップ。