花を催す雨

そうだったのか。

震えるような昨日の冷たい雨は

花をせかせる雨だったのか。

きょうにも梅の花が笑いそうだ。

きょうは二十四節気の「穀雨」。

百穀を潤す春雨という意味ですが、

昨日の冷たい雨が通り過ぎた早朝、

ふと思い立って、朝刊を脇に抱えながら、

駐車場のフェンス越しに遊歩道の草花を眺めてみました。

花壇では穀雨の朝露を宿したクロッカスが

けなげに黄色や紫の小さな花を咲かせています。

そして・・・まぁ・・・愛らしいピンクのつぼみが。

花壇の隣にある梅の古木。

ふっくらしたつぼみがまるまるとピンク色に。

日当たりの良さそうな枝の先端のつぼみからは

わずかに薄ピンク色の花びらが1ミリほど覗いています。

今日の札幌の予想最高気温は16度、

昨日より10度も高い、GW並みの陽気になるそうですから、

間違いなく今日は梅ほころぶ穀雨となることでしょう。

まだ肌寒い早朝から

朝露に濡れながら開花の準備をしている梅のつぼみたち。

昨日の雨も春を促す雨だったのかもしれませんね。

「菜種梅雨」「春霖」「春時雨」などなど

この時期に降る雨には色々と風雅な名前がありますが、

穀雨イブの昨日の雨はまさに「催花雨(さいかう)」。

花が早く咲くようにと促す雨のこと。

なんて素敵な雨の名前でしょう。

ちょっとのんびり屋さんの北国の花々に「もうそろそろ咲いたらどう?」と、

あえて冷たい雨で刺激を与えてくれたのかもしれませんね。

「催花雨」にそっと背中を押されて梅ほころぶ。

う~ん・・・風流だなぁ。

春の雨にはまだまだ風雅な名前があって、

花を「催花雨」で促した後には、

咲いた花々を育てる「育花雨(いくかう)」、

また「養花雨(ようかう)」という雨もあるようです。

開花の時期をそっと促し、慈しみ育て、養う雨。

まるで春の雨は子を想う親心のようです。

時に厳しく、時にいたわるように。

子に注ぐ親の愛情は涸れることはありません。

でも小さなつぼみが自力でほころんだら、

あえて出しゃばらずそっと見守ることも必要。

遊歩道の梅も日中には開花予定の「穀雨」、

今日は春雨も遠慮していただければ幸いです。

北国にようやく春が来る。

梅一輪ほどの嬉しさよ。

(写真は)

穀雨の朝。

目覚めたばかりの梅のつぼみ。

ふっくらまんまる、開花スタンバイOK。

あとは春のお日さま待ち。

もうすぐ、梅の花が笑う。