最強サラダ

山盛りの春。

鮮やかな緑の一皿は

世界が認めた最強野菜。

100点満点のサラダだ。

「春をもらったよ」。

帰宅した夫から山盛りの野菜を渡された。

それはそれは緑鮮やかな野生のクレソン。

何でも日高の清流で採れたものらしい。

清らかな水の滴をたたえた濃い緑の葉っぱや白い根が

摘みたての春を教えてくれる。

さあ、どうやって山盛りの春を食べようか。

「クレソン」はフランス語。

英語では「ウォータークレス」、和名は「オランダガラシ」。

独特のピリッとした辛みから名づけられたようです。

フランスでは昔から「健康草」と呼ばれ、

ギリシャには「クレソンを食べて知恵を得よ」という言い伝えがあるほど、

古くからクレソンの優れた栄養効果は知られてきましたが、

最新の科学的な分析でも「最強の野菜」の称号を与えられました。

アメリカ疾病予防管理センター(CDC)の機関誌に発表された研究によると

健康に重要とされるカリウム、食物繊維、鉄、葉酸、亜鉛、各種ビタミンなど

17の栄養素の含有量をもとに食品をスコア化したところ、

スコア100点満点を獲得して第1位にランクインしたのが、クレソン。

長年、健康野菜とされてきましたが、

名実ともに最強のスーパー野菜だということが実証されたのです。

単なるステーキの付け合わせ野菜で済ますわけにはいきません。

しかも北海道は日高の清流で育った野菜のクレソン。

野生のクレソンの旬は3月から5月。

この時季は葉っぱが最も色鮮やかで茎の柔らかく食べ頃とか。

両手に余るほどのどっさり山盛りクレソン、

ええ~い、ちまちま食べるなんて最強野菜に失礼だ(笑)。

この際、全部使いきって豪快サラダに仕立てましょう。

うふふ、春を山盛り食べるぞぉ。

さすが野生、がっしりと頑丈な白い根を取り、

柔らかな緑の葉っぱの部分を丁寧に摘み、

冷たい水でよく洗い、ザルに上げてしっかり水きり。

その間にオリーブオイルににんにくを一片投入、香りが出たら、

ソーセージと椎茸を加えて、じんわり炒め、

そこへバルサミコ酢、塩、黒胡椒を加えた熱々ドレッシングを

サラダボウルの山盛りクレソンの上にさ~っとかけ、

ざっくりざっくり、豪快に混ぜ合わせましょう。

後は同時進行で作っていた半熟目玉焼とパルメザンチーズ、

さらにガリリと黒胡椒をトッピングしたら、

特製「春の最強野菜山盛りクレソンサラダ」の出来上がり。

さあ、赤ワインをグラスに注ぎ、

春の清流クレソンご馳走サラダを戴きましょう。

う~ん、シャッキリと瑞々しく、同時に柔らかい食感、

ふわっと鼻に抜ける爽やかな香りと清涼な辛みが心地よい。

バルサミコとパルメザン、オリーブオイルの三重奏に

卵の黄身がとろり絡み、キノコとソーセージの旨みが加わり、

熱いドレッシングでさっとマリネされているので、

のけぞるほど大量のクレソンもカサが減って食べやすく、

あっという間に完食、山盛りの春を、食べきった。

ふ~っと一息。

赤ワインを一口流し込んでいると、「あら・・・聞こえる・・・」。

さらら、さららと体中を春の清流が流れる音がする。

野生の旬のクレソンの大量投与に体が喜んでいるのがわかるのだ。

せっせせっせと体中の血管に新鮮な血液が流れていくのを感じる。

「まったまたぁ~、ウソでしょう~」と夫は笑うが、本当です。

ヨガのポーズを解いた瞬間の、あの心地よさと同じ感覚。

五十肩(六十肩?)の夫にはわかるまい(笑)。

清らかなせせらぎで摘まれた野生のクレソンサラダ。

目にも美しい最強野菜の豪快サラダは

「食べるヨガ」でもありました。

どうしよう、またキレイになっちゃう(笑)。

(写真は)

キッチンが緑のクレソン畑に。

これでほんの一部のひとつかみ分。

ゆうにこの5倍の量はありました。

美しい緑を目にするだけで

心身が浄化されていくようだ。

クレソン摘みに野に出よう。