なごり雪テイラミス
バースデー余話。
生粋のあんこ党でもお誕生日はやはりケーキよね。
というわけで今年のバースデーケーキは
北海道生まれの白いティラミス。
選んだのは私、支払いは夫(笑)。
北海道は別海町産のマスカルポーネチーズと
オホーツクの塩を使った「塩キャラメルティラミス」。
ご近所の老舗洋菓子屋さん「パールモンドール」で見つけました。
昭和46年創業のこのお店、売り場と工房の壁がガラス張りになっていて
真っ白な制服に身を包んだ菓子職人さんたちが
クリームをホイップしたり、スポンジを巻きこんだり、
丁寧に誠実にお菓子を作る様子が見られ、
お店に入った瞬間に幸せな気分になれます。
息子が小さな頃はよく誕生日ケーキなど買ったこのお店、
宝石みたいな華奢なスイーツが澄まし顔で並ぶ今どきのお店とは違う
どこか懐かしい、昭和の香りが残る佇まいが好きなんですよね~。
苺ショート、モンブラン、ザッハトルテ、シュークリーム、
厳選したこだわりの材料を惜しげなく使い、
どっしりと少し大きめサイズに作られたケーキたちは
スイーツというよりも、あえて洋菓子と呼びたい。
ガラスの向こうで立ち働く人々もパティシエというよりも
リスペクトをこめて菓子職人と呼びたくなる風情があります。
あんこ党の私ですが、実はここのサヴァランが大好き。
洋酒が沁み込んだブリオッシュ生地に自慢の生クリームがたっぷり、
パリ最古のお菓子屋さん「ストレー」の「ババ・オ・ラム」にも負けない味、
と、野宮的に高く評価しているのですが、
小さなサバランにロウソクを突き刺すのも何だしなぁ~と
ショーケースを眺めていると、ん?しばらく来ないうちに新顔ケーキが。
それが「塩キャラメルティラミス」。
チーズの木箱のような可愛い容器の中には
金色の紙に包まれたまぁ~るい真っ白なケーキが。
基本的に作り置きをしないこのお店の例外的存在で
冷凍されているので、お取り寄せとしても人気の商品らしい。
ご無沙汰している間にマーケット広げていたのね~(笑)。
「室温で1時間半くらい置いて頂ければ食べ頃です」。
お店のお姉さんが笑顔で丁寧に教えてくれる。
うふふ、これから回転寿司ランチだから、ちょうどいい♪
で、ほぼ2時間後、
真っ白なケーキにキャンドルを灯し、
一応ハッピーバースデーを斉唱(笑)、笑顔で火を吹き消し、ケーキ入刃。
オホーツクの雪原のような表面にす~っとナイフが吸い込まれる。
おおお~、ちょうど良い雪解け加減。
濃厚な別海町産マスカルポーネチーズの下には
大人の味わいの塩キャラメルムース、
さらにバターたっぷりのクランチクッキーが隠れている。
ケーキの栞に「半解凍の状態がおすすめ」とありましたが、
まさに。三月の残雪のような半解凍ティラミスの食感が絶妙。
はじめ冷たく、舌にのせるとはんなりと溶けていく。
なごり雪のような塩キャラメルティラミスよ。
これはケーキとアイスのいいとこどり。
あんこ党もとろけちゃった。
なごり雪ティラミス。
春とは名ばかりの雪が残るこの季節。
北海道の三月生まれにふさわしいバースデーケーキだった。
この雪が解けたら、
いよいよ春だ。
(写真は)
ね?
ちょっとお取り寄せしたくなるでしょ?
オホーツクの雪原のような真っ白なティラミス。
イタリア人もびっくりぽんの美味しさだよ。

