期間限定言葉

「おちゃむるり」?

朝刊で見つけた不思議な単語。

読者エッセイのタイトルにつけられた言葉の意味は

「おやすみなさい」。

2歳の娘さんが布団に入る時に口にする言葉で

お母さんも9歳のお兄ちゃんも「おちゃむるり?」と

首をひねっていたのですが、どうやら回らない口で一生懸命

「おやすみなさい」と言っているつもりらしいと判明。

ところが、それからしばらくしたある晩のこと、

いきなり「おやすみなちゃい」に変わり、

それからピタリと「おちゃむるり」は聞かれなくなった、

という内容でした。

日に日に口が達者になっていく幼いわが子を

愛しく思う心情がとてもよく伝わってくるエッセイでした。

二度と聞くことのできない小さな妹の「おちゃむるり」に

9歳のお兄ちゃんも「かわいかったのにね」と

ちょっとしんみりしているというのも何だか泣かせます。

そうそう、子育てしていると、必ず出会いますよね~、

後から思えば期間限定だった幼くて可愛い言葉。

「おまんじゅんじゅん!」

今やすっかりデカくなった大学生の息子も小さな頃、

大好物のお饅頭を指差し、回らない口でこう叫んでいたものです。

あの「おまんじゅんじゅん」もいつからか聞かれなくなったんだろう。

当の本人はすっかり忘れているだろうから確認しようもない(笑)。

さっきのお兄ちゃんじゃないけど、

かわいかったのにねぇ、「おまんじゅんじゅん」。

幼い子の期間限定言葉は本当に愛らしい。

その昔、私より年下だったいとこの女の子は

「たまご」のことをずっと「たがも」って言ってましたっけ。

茹で卵や卵焼きを指差して「たがも、たがも」って。

「何だかカワイイなぁ~」と、自分も子供なのに、

今思えば、そう「親心」のような温かい気持ちになったことを

よく覚えています。

「おちゃむるり」も「おまんじゅんじゅん」も「たがも」も

今はもう二度と聞けない愛しい愛しい期間限定の言葉。

子供の写真やビデオは形に残るけど、

幼い口が発した期間限定の言葉はいつのまにか消えてしまう。

それが成長の証、嬉しいけれど、何だか寂しくもある。

親心とはいつの時代も複雑なもの。

そうだ、育児日記の端っこに

期間限定の言葉を忘れないように書いておくのも

いい思い出かもしれません。

二度と聞けない幼くて可愛い言葉たち。

「おまんじゅんじゅん」、

親が逆立ちしても、

息子はもう絶対言ってはくれない(笑)。

わぁ~ん、寂しいよぉ。

(写真は)

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