六つの瓢箪

一、二、三、四・・・え~っと・・・、

瓢箪が六つ描かれた俳画。

名は「六瓢息災」。

流れるような墨字がまた風流。

何とも品のあるお菓子。

バレンタインシーズン、

和洋色々な甘いものが到来する時季ですが、

昨日のおやつは一際、典雅なお菓子。

その名も「六瓢息災(むびょうそくさい)」。

吉兆のしるしである瓢箪の絵に発想を得て創作された

廣尾瓢月堂の名物スイーツであります。

箱には六つの瓢箪の風雅な俳画。

中の栞にも同じ絵があしらわれていました。

この「六瓢息災」の名と俳画は

和歌山生まれの俳画家藪本積穂のおはことされる作品で

吉兆の「六瓢」と「無病」を語呂合わせにして縁起を祝ったものとか。

へ~、六つの瓢箪ってハッピーアイテムだったんだ。

知らなかったぁ。

風流な箱を開けると

金と銀で個別包装された小ぶりなお菓子が行儀よく並んでいます。

では早速「無病息災」を願いながら「六瓢息災」を頂きましょう。

包みの中はコロンとした小さなキューブ型の焼き菓子。

タルト生地に木の実風のフィリングがはさまれています。

プレーンとショコラの二つの味、だから金銀なのね。

いざ、実食。

タルト生地はさっくり&しっとり、口の中でほろっとほどけ、

ふ~む・・・何とも香り高いこのフィリングは・・・、

香ばしいナッツ類に・・・生姜だ。

アーモンド、くるみ、カシューナッツなどに加え、

1年かけてじっくり蜜漬けにした生姜の風味が際立ちます。

木の実&生姜ねぇ。確かに確かに。

身体に良くて美味しい自然素材がいっぱいの「六瓢息災」。

うふふ、体の内側から元気になりそうなお菓子です。

古くから漢方薬の原料にも使われてきた生姜は

健胃剤や食欲増進剤としても知られ、

病除けの意味もこめたお菓子が昔から作られていました。

日本では生姜の汁と砂糖を煮詰めた「生姜糖」や

生姜蜜をかけたお煎餅や生姜味の飴などが、

また外国でも人形や動物の形をしたジンジャークッキーや

ジンジャー・ブレッドなどがよく親しまれています。

薬効もさることながら「お菓子と生姜は相性がいい」と、

洋の東西を問わず、甘党はとっくに気づいていたのですね。

むふふ、スイーツに国境はないのだ。

ちなみに末広がりの形をした瓢箪、

三つ揃えば「三拍(瓢)子揃って縁起がいい」ともされ、

果実が鈴なりになることから

家運興隆、子孫繁栄のシンボルとも言われています。

美味しくて、身体に良さげで、ハッピーな六瓢スイーツ。

ついつい、もうひとつと手が伸びそうになりますが、

六瓢息災、無病息災、食べすぎにはご注意ご注意(笑)。

ほどほどにお上品にひとつだけ、頂きました。

ごちそうさま♪

(写真は)

滋養たっぷりの創作菓子「六瓢息災」。

タルト生地のバターの風味と

生姜の芳香が素敵にマリアージュ。

日本茶にもコーヒーにも紅茶にもよく合います。

ちょっとやみつきになりそう。