ネクスト・コブラー
マカロン、パンケーキ、フレンチトースト、
アサイーボウルに台湾スイーツ・・・。
女子の心をとろけさせる甘い誘惑(笑)スイーツブーム、
次に来るのは、コレかも?
その名は「コブラー」。
あのコワい「コブラ」ではありません、「コブラー」。
アメリカの家庭で良く作られるお菓子の名前で、
フルーツの上にクランブルやパイ生地を乗せて焼いたもの。
「Cobbler」とは「靴の修繕屋」とか「不器用な人」という意味で、
簡単にできることから名付けられたようです。
1840年代にアメリカ南部に移住してきたドイツ人が伝えたという説も。
いずれにしろ、アメリカ人にとってはおなじみのソウルおやつ。
その「コブラー」の名前を最近、ちょくちょく目にします。
話題のカフェが最新メニューに採用したり、
昨日は朝刊日曜版のお菓子コラムでも取りあげていました。
リンゴや桃、季節の果物&サクサクの食感の楽しさと、
ホームメイドの温もりが甘党のハートを射止めたようで、
ただいまじわじわ人気が上昇中、
次に来るネクストスイーツは、「コブラー」かも。
「コブラー」が印象的な役割を果たす映画があります。
ロマン・ポランスキー監督の「おとなのけんか」。
以前もこの映画のことを書いた記憶がありますが、
先日BSでまた放送していて、また観ちゃいました。
だって、何度観ても最高に面白いんだもの。
いい大人にぜひおすすめしたい一本です。
舞台はNYブルックリンのアパートメントの一室。
「子供のけんか」をめぐって最初は冷静に対応していた2組の夫婦が
相手のささいな一言やイラッっとくるふるまいをきっかけに
徐々に感情がむき出しになり、険悪なムードがマックスに、
最後はいい「おとなのけんか」に発展していく物語。
元々はフランスの劇作家の舞台劇だった原作を
密室劇の名手ポランスキー監督が見事に映像化。
とにかく2組の夫婦を演じる役者がツワモノ揃い。
特にママ役のジョディ・フォスターとケイト・ウィンスレット、
最初はインテリで知的で上品な会話を交わしていたのに、
結局はお互い「息子可愛さ」にその仮面をかなぐり捨てていくさまが、
映画ながら、実にリアルで、コワい、
というか、同じ母親としてホントにありそうで、二重にコワい(笑)。
ブルックリンのママ友バトル、凄いよぉ。
で、重要な役割を果たすのが「コブラー」。
当初、和やかに和解もまとまりかけたのですが、
「で、息子さんは謝罪してくれるのかしら?」
被害者ママのジョディ・フォスターの一言でピリッ・・・静かな亀裂が。
「まあま、コーヒーでも」ととりなす被害者パパ、
「そうだ、コブラーがあったじゃないか、お出しして」。
これが4人にとって悲劇、喜劇?の幕開け。
何が起こるかは、とてもここでは詳しく書けません(笑)ぜひ映画で。
心の中にそれぞれの時限爆弾を抱えた4人の大人が
アメリカの家庭的デザート「コブラー」のお皿を手に
表面上はにこやかに進むコーヒータイム。
ある意味サスペンスよりも緊張感をはらんだ場面が続きます。
本心は「不味そう」と思いながら「美味しいわ、とても」とつくろう加害者ママ。
よせばいいのに「何を使っているのかしら?」と社交辞令で聞くと
「リンゴと洋ナシを使うの」と鼻を膨らませる被害者ママに
「リンゴに、洋ナシ・・・珍しい取り合わせ、ね」と微妙な返事が返ってくる。
ねえ、コワいでしょう?
子育てママ的には「貞子」よりリアルホラーなコワさがある(笑)。
日本人は本音と建前が違うって批判されるけど、
どーしてどーしてこの映画を見る限り、
アメリカ人ママも建前トークするんだわぁとよくわかります。
さらにリアルなのが映画の中の「コブラー」の見た目。
大方食べて容器の4分の1しか残っていない「コブラー」・・・。
そこからでっかなサーバースプーンでどうぞどうぞと勧める。
これって、どうとらえたらいいんだろう。
わざわざ大げさに準備したわけじゃないのよ的な?
お互いフランクに理解し合いましょ的な?
う~ん・・・深読みすれば、コブラーはホームメイドの象徴。
食べ残しのコブラーは自分たちの価値観そのもので、
我が家の言い分の正当性をおしつけるがぶり寄りにも見える。
たかが「コブラー」、されど「コブラー」。
「おとなのけんか」。
何度観ても面白い映画だけど、
何度観ても気になって仕方ない。
あのリンゴと洋ナシのコブラー、
いったいどんな味がしたのだろう。
食べたいような、コワいような。
大人のけんかは、コワくて、可笑しい。
(写真は)
我が家の食後のウィスキー・ボンボン
今年のバレンタインチョコ、
ずいぶんお酒系チョコが目立っていました。
これもマッサン効果の余波?

