びっくりぽん餅

今日から2月。

家中のカレンダーも如月へ衣替え。

JTAの美ら島カレンダーの2月は

石垣島の美しいコバルトブルーの海。

寒さの底で春を予感する雪消月であります。

梅見月、木芽月、初花月そして小草生月。

2月の異称には早春の息吹が感じられ、

書き連ねるだけでも心が浮き立ちます。

首を長くして春を待つ週末ご飯、

如月にぴったりのサプライズデザートを作ってみました。

名付けて「びっくりぽん餅(named by 野宮)」(笑)。

何がびっくりぽんって、使う材料がびっくりぽん。

話題の家事のスペシャリスト芸人「家事えもん」が

番組で紹介していた秘密のわらび餅であります。

香ばしいきなこと黒糖がかかり、

見た目は白くぷるぷるのまさに普通の「わらび餅」。

しか~し、材料がただものではありません。

何と!「長芋」!

ひょえ~、長芋ぉ~?マグロの山かけじゃないんだから、

と思わず突っ込みたくなりますが、

レシピを見ればこれまた超簡単。

「うんまぁ~い!」試食したスタジオ一堂は超絶賛。

これは作ってみるしかありません。

ちょうど長芋も使い切りたいところだったしねぇ~、

デザートどうしようか思案していたところだし、

こりゃあ、一石三鳥、しめしめ。

作り方はホントに超簡単。

長芋をすりおろし、三温糖を混ぜてレンジで5分加熱、

一度取り出して、十分かき混ぜてからさらにレンジで1分。

おおお~、チンされた長芋が粘る粘る粘る~。

もったりとお餅っぽく気持ちよいこの粘り感は・・・

既にわらび餅の気配がする。

あとはラップを敷いた容器に移して冷蔵庫で1時間冷やすだけ。

番組では家事えもん、さらに驚くことに

コーラをチンした黒糖シロップも紹介していましたが、

沖縄好きの我が家では黒糖粉末は常備ストック、

少量のお水を加えてレンジで1分、時短黒糖シロップを準備。

週末ごはんの終盤をみはからって、

いそいそとキッチンで最後の仕上げにとりかかります。

むふふ・・・イイ感じではありませんか。

容器のなかの物体(笑)はどう見ても「わらび餅」。

そっとラップごとはずずとぷるんとまな板に着地。

包丁を水で湿らせながら食べやすい大きさにカットし、

沖縄のやちむんのお皿に盛りつけ、

きなこと黒糖シロップをまわしかけて、完成!

「さあ、本日のデザートですよぉ~」。

鼻を膨らませて食卓へ出すと

「おお?わらび餅?」と予想通りのリアクション。

「ふふふ・・・ただのわらび餅ではありません。

ここで問題です。材料に使われているのは、何でしょうか?」

勿体つけたうえに、クイズまで出す、

我ながらなんてウザい料理人だろうか(笑)。

しかし甘味の前には誰しもひれふす。

一口頬張り「お、美味しい・・・美味しいけど・・・なんだ???」。

素直に首をひねる夫と実家の母。

「むふふ、意外に身近な、ある食材です」ヒントもウザい(笑)。

「あ・・・これ・・・なが・・・いも?」。

二口目に母が言い当てた。正解!さすが料理歴60年。

「二口目にね、何となくわかったわ~」。

満足げな顔が嬉しそう。

長芋で作ったわらび餅、

まさにびっくりするほど美味なる一皿であります。

ぷるぷる&もっちりとした心地よい食感に

特有のシャリシャリした舌触りがかすかに残り、

長芋のほのかな香りとあるかなきかの爽やかな酸味がまた滋味。

北海道の大地で育った長芋と大豆と沖縄の黒糖。

「土の力」が凝縮された自然素材100%のデザートです。

「わらび餅」。

本来はわらびの根を叩いて

何度も水洗いと沈殿を繰り返して作る蕨粉を使いますが、

複雑な手順を必要とするため、今も昔も貴重品。

江戸時代ですら蕨粉に葛粉を加えていたそうですし、

現在では殆どのわらび餅はさつまいもなどの澱粉で作られています。

つまり逆説的には澱粉と砂糖があれば

わらび餅的なお菓子が作れるということ。

そう、長芋で作れないわけはないのです。

と、あとづけで原理をひもとけば簡単ですが、

これを最初に考えつくのが、凄い。さすが、家事えもん。

長芋で作った「びっくりぽん餅」。

爽やかな大地の風味が本当に味わい深く、

もはや普通のわらび餅よりも愛おしく感じるほど。

我が家の定番おやつになりそうです。

春を待ち 餅食べたさに 長芋買う。

                   字余り(笑)

(写真は)

如月のデザート

「春待ちびっくりぽん餅」。

長芋って、すごい。