ドレスな主役

12月らしく冷え込んだ週末。

食卓の主役は美味しい「ドレス」。

北の寒い海で獲れた美味なるお魚に

もう、箸が止まりません。

昨夜のメインは久しぶりの焼き魚。

お歳暮に頂いた超特大サイズの「ホッケ」の開き干しです。

利尻島沖の冷たい海を泳いでいただけあって、

40cmはあろうかという、それは立派な魚体。

だがしかし、このままでは大き過ぎて魚焼きグリルに入らない・・・。

「ま、居酒屋さんじゃないから、見た目はいいよね」と、

ちょっと残念ですが、頭と尻尾を潔く切り落とし、

通常の1.5倍の時間をかけて、こんがり焼きあげました。

じゅ・・・じゅ・・・じゅわぁ~~~、

香ばしく焼き上がり、照り輝く身の表面から脂が滴り落ちる。

さあ、熱々のうちに、いっただっきまぁ~す。

夫と差し向かいで焼きたての特大ホッケをつつきます。

さくっ・・・ほろり・・・身離れの良さは鮮度の良い証拠。

ほわっ・・・ふわっ・・・じゅわ・・・・う、旨ぁぁぁ~い!。

さすが、ホッケ、北の海の花形、千両役者の味わいです。

漢字で魚に花と書いて「ホッケ」と読みますが、

海の表層に群れる美しい青緑色をした幼魚の姿や

コバルト色に鮮やかな唐草文様があらわれる、

産卵期のオスの美しさなどからつけられたとされます。

昔からたくさん獲れた北海道では身近で庶民的な魚でしたが、

近頃は気候変動の影響を受けてか不漁続き。

品不足とホッケ人気があいまって、価格は上昇する一方、

大型の開き干しなどは驚くようなお値段になっています。

ま、色んな意味で「久しぶり」のホッケ、というわけ(笑)。

「せっかくだから写真撮っておきますか」。

パシャ。うふふ、いかにも美味しそうですが・・・、

尾頭をばっさり落とされたお姿がやっぱりちょっと残念。

でも、今朝の「天声人語」でちょっと面白い言葉を発見しました。

来年秋に豊洲に移転する築地市場について書かれた文章のなかで、

河岸独特の言い回しなどが紹介されていたのですが、

「ポンコロ」は一尾、「デブロク」は不ぞろいなこと。

そして、頭を切り落とした魚は

ヘッドレスが縮まって「ドレス」と言うのだそうです。

へぇ~、するってぇ~と、何かい?

昨夜の開き干しはさ、「ドレス姿のホッケ」ってぇことかい?

こりゃまた、ずいぶんと粋な呼び方だねぇ~。

な~んて、いなせな(なんちゃって)江戸弁が出ちゃいますが(笑)、

いやいや、河岸の男たちは素敵な言葉の使い手ですね~。

頭を落とされてちょっと残念なお魚さんも「ドレス」なんて呼ばれたら

ちょっと嬉しいんじゃないかしら。

昨夜の特大ホッケは余りの美味しさに

あっという間に双方から箸でつつかれて丸裸(笑)。

こんがり焼かれた皮さえも香ばしくてむさぼり食べちゃいました。

お皿に残されたのは一本のキレイな背骨だけ。

花の名前を持つ美味しい北の魚、

昨夜の主役はドレスを脱いだ後の骨まで美しかった。

あ~、美味しかった、ご馳走さま。

(写真は)

こんがり焼き上がったドレス姿のホッケ。

開き干しも絶品ですが、生のホッケも超美味。

ホッケのフライやムニエルの美味さを知ってますか?

上質で適度に脂がのった白身のフライは

世界に自慢したい北海道の一皿。

う~ん、食べたくなってきた~。