発酵楽園
きょうで8月もおしまい。
ビヤガーデン、お盆、息子の帰省などなど
楽しい予定が書きこまれたキッチンの8月のカレンダーを眺めながら
この夏の思い出にしばし浸る晩夏の朝。
明日から9月、カレンダーも新しいページへ。
夏女の感傷をよそに季節は着々とその歩みを進めるのでありました(笑)。
小さな秋の気配をひしひしと感じながら
「夏の沖縄旅」7日目、1泊2日の宮古島「旅中旅」リポートを続けましょう。
那覇へ戻る飛行機の離陸時間も迫るなか、
空港近くのJAおきなわが運営する「あたらす市場」でお買い物中。
島の農家さん直送の新鮮な島野菜、果物が並ぶなか、
宮古島産の生の殻付き落花生(ジーマミー)と
名物「バナナケーキ」をゲットしましたが、
もうひとつ、宮古島自慢の加工品を見つけました。
それが「宮古味噌」。
意外に知られていないのですが、宮古島の味噌は隠れた名物。
赤みがかったこくのある色あいのお味噌が並んでいます。
原材料は「国産大豆・麦・麦麹・塩・泡盛」。
お~、味噌作りに泡盛を使うところが沖縄らしいですね~。
大豆と島のマース(塩)、島に棲みついた麦麹たちが奏でる
美味しい美味しい「発酵」のシンフォニー。
もうヴィジュアルからして美味しそう、私好みのお味噌に違いない。
いかにも手作りといった簡単なビニール入りのお味噌もあれば、
持ち歩きも大丈夫そうなパック入りになったものも。
数種類あるなかから「仲間商店」の宮古みそをセレクト。
ほぉ~、城辺にあるのね~、マンゴー園のあるあたりよね~。
お味噌のパッケージを見るけで島の地図が浮かんでくる。
たった1泊だったけど、宮古島と少しお近づきになれたような気がする。
なんだか、嬉しい。
沖縄は発酵王国。
高温多湿の亜熱帯気候は発酵微生物たちにとっては楽園。
1年中温かく、海に囲まれ、内陸部は畑、水田、丘陵地が広がり、
そこから多様な発酵材料が供給されるという、
気候的、地理的条件に恵まれています。
代表的な発酵食品といえば、泡盛に代表されるお酒類がありますが、
実は沖縄はお味噌の歴史も古く、
大昔から大切な保存食品として作り続けられてきました。
今は米味噌や麦味噌が主流ですが、
その昔は蘇鉄(ソテツ)の実や粟を麹にした味噌も仕込まれ、
琉球の人たちの生活を支えてきたといいます。
身近な薬草を使った「薬膳味噌」や「カツオ味噌」、「豚味噌(油味噌)」、
ナーベラーンブシー(味噌煮)に具だくさんの味噌汁などなど
沖縄料理には味噌を使ったものがたくさんあり、
味噌がなければ食卓が成りたたないほど大切な発酵食品だったのです。
沖縄本島では首里にある創業150年の歴史をもつ「玉那覇味噌醤油」が
琉球王朝ご用達の味噌作りでよく知られていますが、
宮古島では天然麹を活かした昔ながらの製法で
島自慢の「宮古味噌」が作り続けられているのでした。
毎朝、味噌汁が欠かせないお留守番の夫のためにも
「宮古に行ったら味噌を買ってこよう!」と目論んでいた私、
なんて、良き妻だろうか(笑)。
我が家は長く麦味噌派。
麦麹のまろやかな風味が好きで
いつもは九州のお味噌を愛用していますが、
さらに南の宮古島の麦麹味噌はどんな風味が広がるのでしょう。
北海道の食材ともきっと相性がいいはず。
秋鯖の味噌煮込みも美味しくできるだろうなぁ~。
「あたらす市場」で宮古味噌を手にし、
妄想「エアクッキング」に耽る旅人(笑)。
亜熱帯の豊かな島々のあちこちに
数多くの発酵の種があるという沖縄。
自慢の味噌を作り続ける宮古島は発酵楽園。
楽園のお味噌を抱きしめながら
旅人は帰りの飛行機が待つ宮古空港へ向かうのでした。
「旅中旅」もいよいよエンディング。
ん?待てよ。
空港の売店で、アレ、買わねば。
欲張り旅人のギリギリショッピングは続く~(笑)。
(写真は)
ね?
コクのある美味しそうな色でしょう。
う~ん、何色・・・茶色でも赤褐色でもないなぁ~
・・・これは・・・味噌色。
宮古の美味しい味噌色です。

