ローズガーデンで朝食を
どうした?北海道の夏。
このところ、らしからぬ蒸し暑さ&ぐずついたお天気続き。
昨日は久しぶりの晴れ間、しかも金曜日ってことで
夏のお楽しみ、大通ビヤガーデンに初参戦しました。
お気に入りの緑が多い6丁目会場で夏の夜風にあたりながら乾杯!
北海道の短い夏を早速満喫した夜でありました。
さて夏の沖縄旅リポートを続けましょう。
伊江島日帰り旅から戻り、クラフトビールで那覇の夜を楽しんだ翌日、
5日目のきょうはのんびり本島中部あたりに出かけてみましょう。
最初の目的は「ローズガーデンで朝食を」。
沖縄には素敵な朝食レストランがたくさんあります。
パンケーキやグラノーラが美味しいお店や、天然酵母のパン屋さん、
はたまた台湾精進料理のお店まで色々な名店がありますが、
映画や小説の舞台になりそうな
北中城村の噂のお店へ行ってみましょう。
那覇から首里方面へ向かい、
天空の城ラピュタのように美しくそびえ立つ首里城を車窓から眺め、
琉球大学のある西原町を過ぎ、車はいつも交通量の多い330号線へ。
普天間交差点を過ぎ、ライカムという名前の大きな交差点のほど近く、
赤い屋根に白い壁が可愛らしい一軒のレストランがあります。
三角のとんがり屋根がおとぎ話に出てくるお家のよう。
ここが伝説の「ローズ・ガーデン」です。
お店の前の駐車場にはYナンバーの車がいっぱい。
近くにキャンプフォスターや瑞慶覧などがありますから、
米軍関係者やその家族などにも人気のレストランなのです。
赤い庇を抜けて、さあ、ローズガーデンの店内へ。
Oh~、ここはアメリカ~?
ややノスタルジックなアメリカン&英国ステイストの調度品が飾られた店内は
7割がアメリカ人らしき家族連れ。残り3割が地元のお客さん。
北海道からやってきた観光客は完全アウェイ(笑)。
まずい、日本語通じる?日本円でOK?ドル持ってないけど・・・な~んて
余計な心配さえしそうなほど、ここは沖縄の中のアメリカ、だった。
お隣のテーブルではアメリカ人家族が三世代でランチ中。
小さな男の子がでっかなミートボールスパゲッティを
お口の周りを真っ赤にして頬張っています。
傍らのお父さんの上腕二頭筋が凄い、ポパイみたい、な~んて見惚れていると、
「Coffee? IceTea?」、
いきなりネイティブな英語で問いかけられた。
振り向くと小柄なかなりベテランのウェイトレスさんがニコニコ笑っている。
女性の年齢を推察するのも失礼だが、オーバー60あたりか。
「えっ、えっと、とりあえず、コーヒー・・・かな」
「ハイ、コーヒーね」。
良かった~、ネイティブな日本語だ~(笑)。
それにしてもベテランウェイトレスさんがこんな風に英語ペラペラってところが
米軍キャンプに近いアメリカンレストランであることを物語っています。
「なんにします?」
笑顔で渡された大きなメニューは英語と日本語の並列表記。
何だかホノルルのダウンタウンあたり食堂に来たような気分です。
パンケーキにフレンチトースト、エッグベネディクト、オムレツ、
アメリカンなサンドイッチに100%Beefのハンバーガー、タコス、
ロコモコにカレーにスパゲッティーにステーキにビッグなピザ。
おおお、ザッツ・アメリカン。どれも美味しそう&超ボリューミー。
本日もカロリーという単語は忘れることにいたしましょう(笑)。
朝8時から深夜0時まで営業している「ローズ・ガーデン」は
特に夕方5時まで朝食メニューが食べられるのが人気で、
創業当時から評判のフレンチトーストでも頼もうかと思ったのですが、
しまったぁ、今朝、ホテルで焼きたてオムレツ食べたばかりだった。
お腹は「朝食」気分じゃないしなぁ~。
迷うアウェイのお客を見かねたのか(笑)、
「Today’s Lunch、お肉は、ステーキ、赤ワインソースね、
お魚は、白身魚のソテー、美味しいよ」。
見事なネイテイブ英語と日本語ミックスでベテランウェイトレスさんがのたまう。
「あ、お魚・・・」「そ、お魚はマンゴーソース、美味しいよ」。
ゆるぎない自信に満ちた笑顔に素直に従おう。
「じゃ、お魚で」。「OK~、パン?ご飯?」
「あ、パンで」「O~K~、スープとデザートもつくからね~」。
何だかハワイの日系人のおばあちゃんと話しているような気持ちになってくる。
長年、彼女は基地の近くのこの繁盛レストランで
英語でオーダーを取り、料理を運び、お客を送り出してきたのでしょう。
着なれた洋服のように身についた英語の発音は
池澤夏樹の小説「カデナ」の世界を彷彿とさせます。
ベトナム戦争末期の沖縄で勇敢に生き抜くふつうの人々を描いたお話でした。
生きるために身についたアメリカの言葉。
「美味しいよ」とリコメンドされたお魚のマンゴーソースを待つ間、
前菜にメニューで見つけたアメリカ南部の伝統料理もオーダー。
「フライド・グリーン・トマト」。
青いトマトにトウモロコシの粉をまぶして揚げたお惣菜。
さくっとした食感のあとに口に広がるトマトの甘味が何だか懐かしい。
この一皿を食べながら遠い故郷を思い出した米兵もいたかもしれません。
そういえば料理と同じタイトルのアメリカ映画がありましたっけ。
あれも、いい映画だったなぁ。
ローズガーデンで朝食を。
北中城のライカム交差点から那覇よりに入ったところに
赤いとんがり屋根のノスタルジックなアメリカンレストランがあります。
朝ごはんを食べそこねた休日、
お気に入りの本など一冊携えて、
秘伝のフレンチトーストなど頬張ってみてはいかがでしょう。
夕方5時まで映画や小説に出てきそうな朝食が楽しめます。
もちろん、「Today’s Lunch」も、ベリー・デリシャスでした。
(写真は)
伝説のアメリカン・レストラン
「ローズ・ガーデン」の看板娘のウェイトレスさんと。
照れながらピースサインをするお茶目さがカワイイ。
ネイティブな英語を話す彼女の胸のネームプレートには
BettyでもKateでもAnnaでもなく、
昭和の女性の名前が刻まれていた。
それは、母と、同じ名前だった。
不思議な偶然は、ちょっと小説みたいだった。

