ナポレオンチョコ
小さな一粒のチョコで世界史を味わう。
イタリアはトリノの名物チョコ、ジャンドゥーヤ。
へーゼルナッツの風味が香ばしい大好きなチョコの誕生には
ある歴史的人物が大きく関わっているのでした。
今年のバレンタイン、エクアドルのフェアトレードチョコとともに
お気に入りのチョコ、ジャンドゥーヤも忘れずにゲット。
毎年恒例となったチョコレートの都トリノの老舗ペイラーノ社のもの。
週末のコーヒータイムに小さな一粒を大切に味わいました。
う~ん・・・ナッツの芳しさ、滑らかな口あたり、とろける甘さ、やっぱり最高。
ピエモンテ州特産のへーゼルナッツとチョコレートを練り合わせた
ジャンドゥーヤはトリノの伝統的な傑作チョコレートですが、
その誕生のきっかけは19世紀初頭のある歴史的出来事が発端でした。
1806年、ナポレオンはイギリスを封じ込めるための「大陸閉鎖令」を発令。
イギリスも対抗措置としてフランスに対する海上封鎖を実施、
そのために新大陸から運ばれてくるカカオ豆の輸入が激減してしまったのです。
当時フランスの支配下にあったトリノのチョコレート産業は大打撃を受け、
トリノ市民からは甘美なチョコを渇望する声が日増しに高まるばかり。
さあ、困った、どうしよう・・・。
そこで思いついたのが地元ピエモンテ州特産のへーゼルナッツを
カカオ豆の代用としてチョコに練り込むことでした。
トリノの名物チョコの始まりはナポレオンの大陸封鎖が生んだ
いわば、美味しい歴史的副産物だったというわけです。
ジャンドゥーヤの陰にナポレオンあり、なのでした。
なるほどね~、ナポレオンはチョコの歴史にも深く関わっていたわけね。
そういえば地元トリノではへーゼルナッツのことを
別名「丸々と太った紳士」と呼んでいるとか。
また独特なチョコの名前は、イタリアの仮面喜劇の登場人物、
トリノのジャンドゥーヤに由来しますが、この太っちょのおじさんキャラが
これまた、ちょっとナポレオン体型に見えなくもありません。
どの肖像画のナポレオンも恰幅いいしね~、色々なご縁を感じますね。
ジャンドゥーヤとナポレオン。
そうそう、独特と言えば、ジャンドゥーヤの形も面白い。
仮面喜劇のジャンドゥーヤおじさんが被っている、
船を逆さまにしたような帽子の形に似せて作られているのです。
1914年の創業当時からのレシピを今も忠実に守っているペイラーノ社。
昔ながらの製法で作られるジャンドゥイオッティ・アンティーコは
チョコとへーゼルナッツの含有率が高く、ミルクは入っていないません。
そのため型に流し入れて固める現在の製法では出来ないため、
ひとつひとつ手で特徴のある逆さボート型にカットしているとか。
伝統的なトリノの手作りチョコ、その由来や歴史を知れば、なお美味しい。
そうそう、ジャンドゥーヤは
世界で初めて銀紙に包まれたチョコレートとしても知られています。
歴史エピソード満載の小さな一粒。
食べ終わった後の銀紙さえも取っておきたくなる?
世界史を味わえるおつなナポレオンチョコであります。
(写真は)
金紙・銀紙に包まれた歴史的チョコ
ペイラーノ社のジャンドゥーヤ。
銀紙がアンティーコ・ジャンドゥイオッティ。
金紙がヌオーヴァ、ミルク入りの新しいレシピのジャンドゥイオッティ。
カカオ豆の焙煎に使われているのはオリーブの木の薪とか。
いちいちイタリアらしい、チョコだ♪

