大寒春隣

きょうは二十四節気の大寒。

一年で最も冷え込み寒さの厳しい時季にお似合いの寒い朝。

細かな粉雪が降りしきり、

時折強い風が屋根の雪をパウダーシュガーのように吹き飛ばしていきます。

う~~~さぶっ。

ザ・大寒。

でも、春が近いんだ。

久しぶりに二十四節気の解説本を開いて、はたと気づきました。

春の立春から始まる解説は冬の大寒でおしまい。

そう、大寒の隣は立春、春なのです。

寒さの底で春に気づく。

そうだった、昨日のおやつも桜餅にうぐいす餅だった。

和菓子屋さんにはとっくに春が来ていましたね。

年末にはどっさりとお供え餅や新春のお菓子が並んでいましたが、

年が明けるとまもなく、店先には桜が咲き、若葉が芽吹いていました。

桜餅のピンクとうぐいす餅の若草色です。

日々の暮らしに紛れてつい忘れがちな季節感を

和菓子屋さんの店先がしっかりと思い起こさせてくれます。

街の和菓子屋さんは美味しい二十四節気。

昨日いただいた桜餅はぽってりと少し大きめながら甘さは控えめ、

田舎のおばあちゃんが作ってくれたような懐かしい素朴さが実に好ましく、

ついもう一個、とまた手を伸ばしたくなるような魅力、おっと魔力が(笑)。

ところ変われば桜餅の風情も色々。

江戸の元祖長命寺の山本屋のそれは小麦粉生地を焼いたものに餡を包み、

桜の葉っぱ三枚で包んであります。

京都の嵐山で食べた道明寺粉の桜餅も確か桜葉が三枚だったような記憶が。

東西の老舗は葉っぱ三枚ね~、で、葉っぱ食べる?食べない?

春の気配ともに毎年賑やかに聞こえる美味しい論争のテーマ。

こんな楽しい一句もありましたっけ。

「三つ食えば 葉三片や 桜餅」

どうやら高浜虚子さんは、

桜餅の葉っぱは食べないのがお好みだったようです。

私は桜葉の塩気のアクセントが大好き、

一緒に食べると桜塩系スイーツの醍醐味が楽しめますもん。

おやつの桜餅に春をかすかに予感する大寒。

季節の言葉、季語にあらわれる春との距離も少しずつ縮まってきました。

「春待つ」はまだ少し遠くにあるけど、

「春近し」は間近に迫ってくる春の温もりが感じられ、

「春隣」ともなると、もうすぐそこに春が来ているような。

外は真っ白、猛吹雪の大寒の景色だけれど、

遠い遠い彼方から、一歩一歩、確実に、春が近づいてきています。

雪に閉じ込めれた北国の人間の春センサーは

かなり敏感なのでした。

暦的には春隣の大寒の朝。

(写真は)

素朴な桜餅、今季初物だったのに、

写真を撮る前に、食べちゃった(笑)。

代打はこれまたそぼくなお饅頭。

皮が分厚くて主食になれそうな重量感が素敵。

豪快に手づかみが似合いそう。

ふふっ、今日のおやつにいただこう。