それぞれのめで鯛

お正月を故郷で過ごす最後の日曜日、

そんな人も多いでしょうね。

空港や駅では既にUターンラッシュが始まっているようです。

懐かしいお雑煮ともまたしばしのお別れですね。

さあさ、たんと召し上がれ。

明日の仕事始めへの英気を養おうというのか、

夫は朝から甘いの&しょっぱいのWお雑煮を元気に完食。

それもお餅が各二切れずつ、合計4個をぺろり。

さすがお米の国、新潟県人のお餅好きには脱帽です。

お餅専用の第2の胃があるんじゃないかと思うくらい。

稲への思いが私とは比べ物になりません。

一方、「甘い鯛なんて、北海道に来て初めて見たよ」。

お餅好き新潟県人の夫がカルチャーショックを受けたというのが、

北海道特有のお正月スイーツ「口取り」。

おめでたい鯛や松竹梅、宝船などを

練りきりや羊羹でかたどったお正月の縁起菓子ですが、

厳しい開拓の歴史を今に伝える甘い証人であります。

広大な荒れ地を開墾する日々。

おせちに欠かせない鯛などの縁起物など

手に入れることができなかった開拓民は

当時、貴重品だった砂糖から縁起物をかたどって

大晦日の福迎えを行なったのが、甘い口取り菓子のルーツ。

ねっとりと甘い練りきりでできた鯛。

大正生まれの道産子だった亡き父の大好物でした。

さまざまなスイーツが手に入る今では

手を伸ばす子供もめっきり少なくなりましたが、

年末のお菓子屋さんに並んでいるのを見ると

買わずにいられない昭和生まれの娘でありました。

父の写真の前にお供えしていた口取りも

賞味期限が迫ってきたので、昨日のデザートにいただきました。

ウィルス性胃腸炎から奇跡の復活(笑)を遂げた息子も

一口くらいなら食べられそうというので、

ピンクの甘い鯛を果物ナイフで3等分、

「もうお腹がやられませんように」と縁起を担いで

真ん中のお腹の部分を神妙に口に運んでおりました。

物がない時代も身近な食材で福を招こうと

工夫を凝らした先人たちの知恵。

今朝のテレビでは富山の細工蒲鉾が紹介されていました。

北海道の口取りと同じように

地魚のすり身を彩り鮮やかな縁起物に仕立てていく北陸の技。

それぞれの土地が生み出した新年を寿ぐ縁起物は

豪華な鯛や伊勢エビにも負けない思いがこめられています。

甘い鯛。

しょっぱい鯛。

鯛も色々あるけれど、

そのめでたさは変わりません。

懐かしの口取り菓子も無事に完食。

さあ、明日から、いつもの日常が始まります。

がんばろーっと。

(写真は)

鯛に松に宝船に小槌に干し柿。

み~んな甘い材料でできています。

道産子自慢の新春スイーツ、

全国デビューしたら

絶対、人気出ると思んだけどね。

うふふ。