鳶色のなぞ

きょう11月24日は「和食の日」。

去年の12月に和食がユネスコ無形文化遺産に登録、

世界に誇る和食文化を守るために制定されたのが

11月24日を「いいにほんしょく」と読む「和食の日」、だそうです。

しまった、そんな和食の日なのに、

朝食はいつものバナナ&グラノラ&ヨーグルトだった(笑)。

「琥珀色」の鯖味噌煮、「黄檗色(きはだいろ)」の卵焼き、

「深支子(こきくちなし)」の肉じゃがに

「常盤緑(ときわみどり)のほうれん草のおひたし・・・。

美味しそうな和食に美しい日本の伝統色の名前が寄りそっています。

「和食は、和色で、できている」。

「和食の日」の企画広告のコピーに思わず目が止まりました。

確かにね~。

「鯖味噌煮」は「キャメル色」より「琥珀色」の方が断然旨そうだし、

卵焼きの黄色もカナリアイエロー・・・じゃ、ピンとこない。

四季折々の食材を目で楽しみ、舌で味わう和食、

その色の表現は、やはり、日本の色の名前がお似合いです。

脂の乗った秋鯖の押しずし、美しく光るそのさまは「銀鼠(ぎんねず)」。

北海道の秋鮭の塩焼きの紅は「珊瑚色」、

日本の伝統色は和食の付加価値アップにも大いに貢献してくれそう。

色の名前から美味しいイメージが広がりますものね。

そういえば、子供の頃に読んだ本の中で不思議な色に出会いました。

「鳶色」。よく外国のおとぎ話にも出てきたりしますよね。

「鳶色の瞳のお姫さま」とか

「鳶色のソースがかけられたごちそう」とか。

鳶色・・・とびいろ・・・どんな色なんだろう?

せいぜいが24色の色鉛筆ほどの名前しか知らない子供にとって、

「鳶色」はただ想像するしかなかったミステリアスな色でした。

美しく可憐なお姫様の瞳の色であり、

美味しそうな肉料理にかけられているソースの色でもある「とびいろ」。

え~っとえ~と・・・

昭和の少女の空想の中で出来上がったその色は

ちょっとミルキーな、栗色よりは淡いベージュ色。

金髪のお姫さまの瞳の色にもぴったりだし、

お肉によく合いそうなまろやかなクリームソースの色だし。

長いこと、私の頭の中では

「鳶色」とはそんな淡い栗色系だと思いこんでいました。

そして、大人になって手にとった1冊の本が「日本の色辞典」。

京都の染織家で伝統色の大家、吉岡幸雄さんの著書で

日本の伝統色466色を網羅した本ですが、

「鳶色」もちゃんと収録されておりました。

その色見本は・・・想像よりはかなり濃い褐色。

あらら・・・思ったより、ずいぶんと力強い色なのね・・・。

淡いクリームソースというよりは、

長時間よ~く煮込まれたデミグラスソースの色。

「鳶色」とはピーヒョロロと輪をかいて飛ぶあの鳶の羽の色。

江戸時代から茶系の代表的な色であり、

おもに男性の着物の色として流行したのだとか。

「紅鳶」とか「黒鳶」とかバリエーションも多かったそうで。

思っていたよりはずっとメンズライクな色でした。

「鳶色の瞳のお姫さま」はけっこうアクテイブな女性で、

「鳶色のソースがかかったごちそう」は

けっこうなガッツリ肉料理だったのかも。

イメージとリアルのギャップ・・・色の名前の意外な面白さです。

和食は、和色で、できている。

「薄蘇芳(うすすおう)」、

「利休白茶(りきゅうしらちゃ」に「素色(しろいろ)」、

さあ、どんな美味しい色なのでしょう。

ほたるいかと炊き込みご飯と里芋の煮ころがしを想像してみて下さい。

ね?美味しい和色が、目に浮かぶでしょ?

三連休最終日、ちょっと丁寧にだしをひいて

「和食の日」を堪能するのも素敵ですね。

(写真は)

コンサドーレ今季最終戦にて。

結果は磐田と1対1のドロー。

残念ながら今季も(涙)J1昇格ならず・・・。

チームカラーの「赤黒」、赤は「日が明ける」の「アケ」が語源。

そうだ、最終戦は来季への一里塚。

燃える思いを胸にサポーターはそれぞれの冬ごもり。

来季こそ!