おとぎ話スープ

バナナにキリン、かぼちゃ神輿にウォーリー、

渋谷のスクランブル交差点は異形のカオスと化していました。

いったいどうなったんだ?10月31日のニッポンは?

ケルト民族由来のお祭りはいつのまにやら国民的イベントに急拡大。

その勢いはもはやバレンタイン超えとか。

あー、驚いた。

日本記念日協会によると

2014年のハロウィン関連市場は1100億円となる見込みで

これは2月のバレンタイン市場の1080億円を既に上回っているとか。

チョコよりカボチャ・・・いや仮装・・・コスプレか。

なるほど、ハロウィンの仮装は多種多様、

アニメ系や乙女系や、リンセス系のコスプレはちょっとテイストが違うのよねぇ、

なんていう、日頃コスプレとは距離を置いているような人々の

内なる潜在的変身願望をうま~く満たしてくれる。

そう、人間、誰だって、心の奥底では

自分ではない何かに変身したい願望を隠し持っているものなんだ。

私だって、ずっと、お姫様になりたかった(笑)。

シンデレラにオーロラ姫、おとぎ話にはたくさんのお姫様が登場しますが、

子供とは、意外に自分を良く知っているもので、

健康優良児体型だった私はどのお姫様も自分とは遠い存在と自覚していました。

こんなにウエスト細くないし、鼻も高くないし、

金髪じゃないし、可愛い声じゃないし・・・。

そんななか、唯一、ほんの少しだけ、親近感を覚えたのがディズニー映画の白雪姫。

歴代のヒロインに比べて、健康的な薔薇色の頬をした白雪姫は

超スレンダー美女というより、ほんの少しだけふっくらと描かれていて、

当時の記憶では髪の色も黒髪に近かった。

「これなら、私も、イケるかも・・・」と勝手に自分を重ねて、

空想の中でばりばり日本語を話す白雪姫になっていたっけ。

いや、あれは、妄想か(笑)。

そんなおとぎ話の世界のようなスープ鍋に遭遇。

初秋の沖縄旅6日目の晩餐であります。

沖縄の知人のご招待されて伺った「サムズバイザシー」小録店。

地元で有名なステーキレストランチェーン「SAM’S」のお店のなかでも

ここはロマンチックなロケーションで人気のお店です。

雨に煙る白い建物の前には篝火が焚かれ、

カメハメハ大王らしき凛々しい銅像がすっくと立ち、

ハワイのワイキキにワープしたかのような南国ムードが漂います。

お店の中に入って、まず目に入るのは立派な生けす。

氷の上で大きなロブスターがずらりとお出迎え、超豪華だわ~。

店内は大人っぽいハワイアンミュージックが抑え目に流れ、

照明をぐっと落としたほの暗い空間にオイルランプが幻想的に揺らめいています。

一気に非日常感が高まります。

エキゾチックなレストランでいただいたのが

本格的炭火焼ステーキ&ロブスターのグリル。

そう、入り口でお出迎えしてくれたロブスターちゃんたちのお仲間です。

ごめん、物凄く、美味しかった。

自慢のステーキもロブスターは最高、

更に脇役たちも実にいい仕事をしていました。

選べるサラダのドレッシングはどれも抜群に美味しいし、

特筆すべきは隠れた名物、サムズのカレースープ。

正式メニュー名は「イーストインディアンカレースープ」というのですが、

カレー風味の優しいポタージュスープが実に旨いのであります。

お豆ベースかと思われますが、何とも懐かしくもあり、新鮮でもあり。

この名物スープのシチュエーションが、ザ・おとぎ話。

店内にしつらえた大きな大きな鉄鍋から

それぞれのお皿に注がれて食卓に運ばれてくるのです。

その大きな鉄鍋がまさに白雪姫の魔女ご愛用って感じのおとぎ話仕様(笑)。

サムズのコース料理には必ず添えられる名物スープは

お姫様に憧れる女の子も、元女の子も、みんなが笑顔になる物語の味。

誰もが幸せになれる魔法のスープ。

おとぎの国のお城の食堂みたいにほの暗い店内はほぼ満席。

国際通りのお店のような観光客の姿がほとんどなく、

どのテーブルも地元の家族連れらしき人々の笑顔に溢れています。

三世代で食事を楽しむ姿が多いのも沖縄らしくて素敵。

ここは誰かのお誕生日やお祝いごと、何かハッピーなことがあった日に

家族みんなで足を運ぶ「ハレの日」レストラン。

テーブルのあちこちから幸せのかけらがこぼれ落ちてくるようで

何とも心が温かくなれるお店でした。

にしても、あのカレースープの魔法のレシピが知りたい。

お豆か?じゃがいもも入っているのか?玉ねぎは?

魔女が、すんなり教えてくれるわけないか(笑)。

ま、そのうち再現してみようっと。

冬は長いし・・・。

(写真は)

ね?どう見ても、スープ当番は、魔女って感じでしょ(笑)。

魔法のカレースープ。

きっと、みんなの笑顔が秘密のスパイス・・・。