秋エイサー

初雪の火曜日には真っ白だった大倉山シャンツエも

今朝は雪も消え、晩秋の彩りが戻ってきました。

札幌の最高気温も16度まであがる予想、

冬将軍本隊到着までにはまだ少し余裕がありそうです。

つかのまの秋日和、きょうは洗濯物もお外に干せそう。

それだけで、すごく幸せ。

沖縄県知事選挙の告示日を迎えた本日の那覇の予想最高気温は28度。

30度を切る日が続くとそろそろ秋めいてきたね~と感じる南国ですが、

米軍基地移設問題の是非を問う重要な選挙戦を迎え、

いつもの年より熱く感じる秋かもしれませんね。

夕方ニュースでも県庁前や国際通りから告示日を伝える映像が

たくさん流されることでしょう。

県庁前の南国桜の赤い花はまだ咲いているでしょうか。

さてさて、久しぶりに初秋の沖縄旅レポートをもう少しだけ。

旅の6日目、朝から降り続く秋雨のなか、情緒あふれる城下町首里を散歩、

はんなり滋味な首里ごはんをいただき、

石垣の島ジュエリーや琉球伝統モチーフのアクセサリーをゲット、

王朝文化を今に伝える伝統菓子も手に入れて満足満足、

やまない雨のなか、さあ、那覇へと戻りましょう。

こんな秋雨の夕暮れはアーケード散策に限ります。

またまた3本並走する市場の通りへと戻ってきました。

沖縄の鰹節に、クーブイリチー用の昆布にさんぴん茶などなど

愛用の沖縄食品、食材を仕入れておきましょう。

国際通りのスターバックスの交差点をわたって、

斜め向かいから伸びる市場本通りへ入ります。

雨&夕方とあっていつもよりもさらに人通りが多く、とっても賑やか。

色々な言語が飛び交うインターナショナルな人混みをすりぬけて

まずはいつもの鰹節屋さんをめざします。

一段と賑やかな牧志公設市場の入り口あたりにさしかかると

前方になにやら人だかりが。

「イ~ヤササァ~!」

威勢のいい掛け声と太鼓に三線の調べが聞えてきます。

ん?なんだなんだ?

「祭り」の気配が濃厚だぞ!

白い衣装に赤い被り物も決まった若者たちがアーケードいっぱいに列をなし、

今まさに踊り始めようとしているではありませんか。

やった~!

エイサーだ!

超!カッコいい~!!!

引き締まった細マッチョな若者たちが

大きな太鼓を抱えて打ち鳴らしながら勇壮に踊る「生エイサー」。

こんな至近距離で観たのは初めてです。

アーケードの通りいっぱいを舞台に躍動する彼らが目と鼻の先。

歌舞伎の花道か、大相撲の砂被りか、

はたまたエグザイルを最前列で観るより近い。

特に先頭を飾る二人の若者の踊り&ヴィジュアルのカッコいいことといったら。

このエイサー隊の2トップなのでありましょう。

しかし、本来は旧盆の行事のはずのエイサー、

初秋のこの時期に観られるなんて、本当に幸運です。

観光客も地元の人も市場のお店の人々も

思わぬ「生エイサー」のストリートライブに大興奮。

近所のお店の人たちからは次々とおひねりやご祝儀が。

何曲か披露し、また少し移動してパフォーマンスを繰り広げる。

初秋の沖縄的フラッシュモブみたいなもんで、実に楽しい。

移動の合間にするすると三線を弾いていた若者に近づき事情聴取(笑)。

「皆さんはどちらのエイサー隊なんですか?」

「僕たち、琉球風車です!」

彼の後ろに雄々しい「琉球風車(りゅうきゅうかじまやー)」と書かれた幟が。

「学生さん?」「はい!オキコク、沖縄国際大学のエイサーサークルです」。

な~るほど、大学生グループのエイサー隊だったのね~。

沖国祭をはじめ、各地域のエイサー祭りに参加、県外遠征にもでかけ、

エイサーの魅力を発信し続けている若者たちでした。

「この市場で踊らせてもらうのは本当に久しぶりで、

こんなにたくさんのお客さんに見てもらえて、すっごく嬉しいです」。

素直な言葉が実に清々しい。

ギターやピアノが弾ける男の子はモテポイント高いものですが、

「俺、実は三線、ちょっと弾けたりするんだよね~」とか

「エイサー、踊れるさ~」なんて、いきなり大太鼓打ち鳴らしたりしたら、

これは、かなりカッコいいと思うよ。

沖縄の大学に進学するならエイサー隊、けっこうおすすめであります。

文化的理解も深まるし、仲間もできるし、何よりモテると思う(笑)。

本島中部各地で盛んなエイサーは

旧暦7月15日の夜、先祖の霊を見送る「ウークイ」として

青年男女が勇壮かつ優雅に太鼓や唄や指笛も賑やかに

ストリートをめぐり家々を訪ねる旧盆の行事ですが、

その文化的完成度の高さから行事から離れた芸能そのものとしても

沖縄の伝統文化を代表するパフォーマンスとなっています。

「大きくなったら、にいちゃんたちみたいになりたい」。

沖縄の子供たちにとってはエイサーは古くさい行事なんかじゃなくて

現役で「超カッコいい」憧れの存在。

ボクも大きくなっったら、カッコよくエイサーするんだ。

伝統芸能がカッコいいなんて、なんて素敵なことだろう。

エイサー隊は、いってみれば、琉球のエグザイルなんだ。

市場で踊るおにいちゃんたちを

お父さんに肩車されながら見物しているあのちっちゃな男の子も

いつか、この場所で大太鼓を打ち鳴らしているもしれない。

地域の人々からはおひねりやご祝儀が飛び、

子供たちにとっては憧れのヒーローであり、

旅人はちょっとカッコいい若者を観賞できる機会であり(笑)、

何より沖縄文化を五感で感じられる最高の思い出。

運よく巡りあえた生エイサーのストリートパフォーマンス、

あと30年若ければ、琉球風車、入会したんだけどな~(笑)

HPにも初心者歓迎って書いてあったしな~。

地謡(じゅーてー)が太鼓のリズムをしっかり受け止め、

勇壮に優雅にときにはかすかな物哀しささえ表現しながら

夕暮れの市場通りを練り歩く若きエイサー隊。

しなやかなその列の後ろ姿をいつまでもいつまでも

旅人は名残惜しく見送るのでありました。

(写真は)

生で見るとその迫力とスピードに驚く。

何枚も何枚も写真を撮りましたが、

彼らの動きに私のスマホはついていけず、ブレまくり。

片や、大太鼓を抱えたまま、

華麗なターンをブレずに何度も繰り返すエイサー隊。

半端ないバランス力、鍛えられた体幹、

プロのダンサー並みの身体能力。

やっぱ、琉球のエグザイルだわ・・・。