あつもの恋しや
よ~し♪秋晴れの日曜日となりそう♪
きょうは思いきり洗濯物を外に干せますね~。
時雨模様というには激しい雨に降られた昨日の土曜日、
時折のぞく青空に惑わされ、洗濯物を出したり引っ込めたり、あー、疲れたぁ~。
きょうはそんな心配はなさそうです。
しかし・・・あと幾日、外に干せる日があるのかしら。
冬が駆け足でやってくる北海道人はついそんなとりこし苦労をしてしまう。
一度でいいから年中外にシーツを干せる暮らしがしてみたい(笑)。
朝干したシーツもパリッパリに乾きそうな
眩しすぎる初秋の午後の日差しが容赦なく降り注ぎます。
ここは沖縄本島南部、糸満漁港すぐそばの商店街の一角。
小さな駐車場はいつも通り先客万来、いやいや千客万来のよう。
秋のはじめの沖縄旅4日目、海を見て、地続きの小さな離島を経由して、
20年ぶりに「ひめゆりの塔」を訪ね、
資料館では証言員の方からお話を直に伺うことができました。
青い海を眺めながら、しばし言葉もなく無言でハンドルを握る午後。
ちょっとひと休みしていこうか・・・。
あった、あった、ここ、ここ。
糸満市の街中のロータリーから小さな商店街に入ってすぐ、
創業1960年、地元の人々に愛され続ける「まるみつ冷やし物専門店」です。
冷やし物、つまり沖縄風かき氷「ぜんざい」が人気のお店。
「こんにちわ~」「いらっしゃいませ~」。
お店のおねえさんが笑顔で迎えてくれます。
ん?店構えは去年来た時と変わっていないようですが、何かが以前と違う・・・。
妙にすっきりした印象が・・・。
そうか、壁や窓ガラスにびっしり貼られていたお品書きがなくなってるんだ。
「冷やし物専門店」と謳ってはいますが、元々は宜野湾市にあった時代から
学生向けにボリューム満点の定食を出してきたお店、糸満に移転してきてからも、
「カツ丼」「タコライス」「沖縄そば」などのガッツリ系のメニューが
名物「白熊」や「金時イチゴ」といった冷やし物と並んでいたのですが、
その食事メニューがいっさい姿を消していたのです。
代わりに賑やかに貼り出されているのは
「沖縄練乳紅豆氷(白熊)」といった中国語表記。
アジアからの観光客激増という昨今の沖縄観光事情を反映していますね。
初秋の昼下がりの冷やし物店、
何組かの地元客がいつも通り、ぜんざいをつついていますが、
「カツ丼」や「タコライス」の品書きがなくなった店内は
何だかがらんと広く感じる。
地元民でもないのに、大事な何かをなくしたような・・・
何だろう、この気持ちは。
いやいや、メランコリックになってる場合ではない、まずは「白熊」を注文だ。
ふんわり雪のようなかき氷の下には甘く煮た金時豆が隠れていて、
パインの眉毛に金時豆の目、ミカンの口にサクランボをくわえた白熊くんの顔が
絶妙に愛らしい糸満名物の冷やし物スイーツ。
まろやかなミルク味は何にも変わっていない。
淡雪のように口どけが良く、するすると食べられて、
そのくせ最後まで氷が解けない魔法の練乳がけの技も健在だ。
何だか、ほっとする。
しか~し、人間とは贅沢な存在だ。
美味しい冷やし物を食べた後は、
無性にあったかくてしょっぱい味の沖縄そばなんかが恋しくなる。
ガッツリ「カツ丼」食らった後は冷たくて甘い「白熊ミニ」なんぞ攻めたくなる。
「冷やし物専門店」なんだけど、「あつ物」軍団が消えた壁はやっぱり淋しい。
「ごちそうさま~、美味しかったです」。
ボリューム満点の「白熊」を食べ終わり、席を立って、お勘定を払いながら、
「お食事メニュー、やめちゃったんですか?」とおねえさんについ聞いてしまう。
「え~、そ~なんですよ~。でも、復活、考えてます」。
やっぱりね~、そうでしょう、そうでしょう、そうでしょうとも!
「飯、食わしてよ~」「腹減ってんだよね~」「タコライス食いてぇ~」等々、
「冷やし物店」の「あつ物」ファンの熱いカムバックコールが想像できますもの。
良かった~。
またまた地元民でもないのに、わが町の食堂が元通りになるようで嬉しい(笑)。
糸満のロータリーから商店街に入ってすぐのところ。
窓ガラスに書かれた大きな「まるみつ」のひらがなが目印。
「まるみつ冷やし物専門店」、今度来た時はぜひ「あつ物」も注文してみよう。
汗をかいてから「白熊」食べるか、
「白熊」食べてから汗をかくか、
次の沖縄旅までゆっくり考えることにしよう(笑)。
(写真は)
アジア的な広がりをみせる「白熊」漢字表記。
甘い金時豆は紅豆になるのね~。
香港の甘味屋さんで漢字を頼りに
中華風ぜんざいを頼んだことを思い出す。
小豆の甘いお汁粉にアヒルのしょっぱい茹で卵が入っていたな~。
鮮烈な衝撃だったな~。
美味しかったな~。
甘味は世界の共通語だな。

