ソウル・キッチン
「今は、もう秋。誰もいない海・・・」なわけありません。
9月の沖縄でちいさな秋をさがす旅。
本島中部の中城村、読谷村でやちむんを愛で、
港川の外人住宅カフェで絶品タルトを楽しみ、
58号線から眺めた余りに美しい夕暮れに誘惑されて訪れた
北谷のシーサイドエリア、
本島屈指の夕景が望めるサンセットビーチはまだまだ
夏の名残りを楽しむ人々で賑わっていました。
白い砂浜、優しく打ち寄せる波の音、
パームツリーのシルエットがオレンジパープルに染まる夕暮れ。
プチハワイのような海岸沿いに広がる美浜アメリカンヴィレッジは
アメリカンテイスト満載のショッピング&グルメタウン。
ランドマークの大観覧車が美しくライトアップされています。
さあ、お腹もすいた。
北谷の伝説の小さなハンバーガーショップ「JB」で
もぅひとつの沖縄ソウルフードをいただくことにいましょう。
サンタフェやサンディエゴのダウンタウンを彷彿とさせるピンク色の壁。
びっしりと英語が書かれた看板に従ってビルの階段を上った先が
「JETTA BURGER MARKET」。
通路を挟んで心地よい風を感じるオープンエアなテラス席と
ゆったりと落ち着ける室内のカフェ&バーエリアがあって、
伝説の小さなバーガーショップは
以前、お昼に訪れた時よりも広くなっていました。
その日の気分やお天気、目的によってどっちも素敵に過ごせそう。
夕暮れ時のハッピー・アワー、
今日はちょっと大人気分なカフェ&バーエリアで。
「いらっしゃいませ!」
英語ばかりの看板で日本語が通じるのかどきどきしましたが、
若者スタッフが明るい笑顔で迎えてくれました。
ほっ。良かった。英語で注文しなくても良さそうだ(笑)。
色とりどりのお酒のボトルが美しく並ぶバーカウンターの上には
注文の紙が止められた円形のクリップがくるくる回っていて
映画で観たアメリカンダイナーそのもの。
笑顔のスタッフにはハーフっぽい女の子もいるし、
何と言っても、テーブルには外国人の姿がかなりの比率で確認できます。
ここはアメリカから沖縄にやってきたハンバーガーを
米兵、外国人、地元沖縄の人々に愛される味として
長い年月をかけて店主がこだわり作り上げてきた、
もうひとつの沖縄ソウルフードが楽しめる素敵でお洒落なソウル・キッチン。
特に夕方以降の時間帯は外国人来店率が上昇、
私たちの後にも次から次と「ha~i!」とガタイのよい外国人客がご来店、
「inside?or outside?」(中で召し上がります?それとも外のお席?)
その度にスタッフが慣れた英語で対応していました。
「最近はアジアからのお客様もたくさんいらして下さって、
僕らも英語で対応するんですけど、
その次にいらしたお客さんにも『inside?outside?』って聞いたら
『あ、外で』って(笑)。思いきり日本語で、チョー恥ずかしかったです」。
そうか、そうか、私にはどうぞ思いきり日本語でお願いしますね♪
お喋りを楽しみながら、さあ、オーダー。
季節、時間帯、気分で選べるハンバーガーがずらりと20数種類、
100%ビーフパテのジューシー肉系も気になりますが、
このサンタフェな雰囲気に「シュリンプ&アボカドバーガー」と
例の「ワカモレ」、チキン&ビーフのタコスをセレクト。
「バーガーはハーフカットもできますよ」と細かな気遣いも嬉しい。
ほかにも自家製スモークのチキンレッグ、ブリトー、
オリジナル石焼タコライスやハンドメイドケーキに
自家焙煎のスペシャリティコーヒー、エスプレッソなどなど
軽食からブランチ、しっかりごはん、カフェからバータイムまで
まさにその日の気分で、その日のお腹のすき具合、その日の予定で
自由に選べる懐の深いソウル・キッチンであります。
読んでるだけで楽しいメニューの中で目をひくのが
オーガニックのアガベを100%使用した「プレミアムテキーラ」。
通ならばストレートできゅっと味わいたい逸品でありましょう。
カウンターで作っている「モヒート」のミントの量が半端ない。
惜しげなく絞るライムといい、絶妙なミントのつぶし加減と言い、
ここの「モヒート」は絶対旨いはず。遠目でわかる(笑)。
サンセットでうっとりした後はJBでうっとり・・・いいですね~。
「お待たせしました~」。
テーブルの上にど~んとやってきた沖縄ソウルフードたち。
アボカド&シュリンプバーガーは
ぷりぷりの海老とアボカドのクリーミーさがマッチ、
ボリュームいっぱいのタコスは食べやすくてぺロリ、
アボカドディップのワカモレは
コリアンダーとチリペッパーの刺激がたまりません。
きょうは(きょうも)「カロリー」という単語は、なかったことにします(笑)。
チーズケーキNYスタイルに紅茶のバターケーキ、リンゴのタルト・・・
魅惑的なデザートメニューに思いきり後ろ髪をひかれましたが、
食欲にお腹の容量がついていけず、泣く泣く断念。
JB自慢のスイーツは次回のお楽しみにとっておくことにします。
いつもまにかお店のテラスの向こうはすっかり夜景に。
木枠の窓の向こうに大観覧車のライトが巨大な星のように瞬いています。
ああ、こんなお店で青春したかったな~。
彼と待ち合わせて仲良くチョコレートサンデーなどつついたり、
他愛ないケンカしたり、すねたり、笑ったり、夜景に紛れてちょっと涙したり。
ハンバーガーとポテトとアップルパイとタコスとコーヒーと・・・
そしてちょっぴり大人なバーの香りと。
サンセットが美しいビーチのそばにある伝説の小さなハンバーガーショップ。
こんなお店が青春の舞台だったら、
私の人生、どんな展開だったんだろう(笑)。
青春まっただなかの若者も
青春を懐かしむ世代も
青春を追体験したいなら
北谷シーサイドエリアの「JB」までドライブしてみて下さい。
「inside?or outside?」
明るい若者スタッフが笑顔で迎えてくれます。
その日の気分で「inside please」、いっそ英語で答えちゃって下さい。
アメリカン・ダイナー気分に首までつかれます♪
(写真は)
サンセットビーチが宵闇に包まれる頃。
ベイサイドエリアの主役は光り輝く観覧車に。
「JB」のoutsideの席で外国人客が語らう姿は
いつかどこかで観たアメリカ映画のワンシーンのよう。
自分が人生の主人公だったあの時代。
人は、それを、青春という。

