リトルドレス

きょうも暑くなりそうな予感、真夏に向かって一直線ですが、

パリからは早くも秋冬モードの話題が。

2014秋冬のパリ・オートクチュールコレクションが今月初旬に開催、

今朝の新聞にも美しい写真入りでレポート記事が掲載されていました。

華やかな刺繍など伝統の職人技に若い感性が融合した作品など

軽やかで若々しい装いが目立つなか、

特に野宮的注目はレッド・カーペットドレス、であります。

革新的なスタイルで人気のヴィクター&ロルフによる真っ赤なドレス。

ウェストで無造作に大きなリボンを結んだミニドレスの素材は

何とモデルが歩くランウェイに敷かれた真っ赤なカ-ペットと同じ生地。

アカデミー賞の授賞式を思わせるレッド・カーペットで

リトル・レッドドレスを仕立てちゃうて、なんてお洒落なアイロニーでしょう。

デザイナーによれば

「レッド・カーペットはステータスの象徴、

そうした権威にとらわれている社会の風潮を考え直したかった」とのこと。

その舞台に選んだのが

数百万円から数千万円もする超高級注文服が発表されるオートクチュールとは

なかなかやりおりますなぁ、ヴィクター&ロルフ。

2014年秋冬は真っ赤な小さなドレスの革命。

その遺伝子の系譜は1926年発表のリトル・ブラックドレスにつながるのかも。

それまでは喪服としてしか受け入れられていなかった黒一色のドレスを

シャネルがシンプルなその美しさに着目、

装飾の少ないシンプルな黒いドレスをモードの洋装として発表するや、

女性の魅力を最大限に引き出す新しい装いとして一躍大人気に。

以後コンパクトな黒いドレスは「リトル・ブラックドレス」と呼ばれ、

女性の永遠の憧れの存在となっていきました。

「私もそろそろ、リトルブラックドレス、あってもいいかな~って。

そんなお年頃になったみたいです~」。

昨日、いつものヘアスタイリストさんが私の髪をカットしながら、

そんなこと言ってました。

秋に後輩のウェデング・パーティーがあるという魅力的な40代女子の彼女に

「それはいい!運命のドレスに出会ったら絶対ゲットしてね~」と

背中をぐいぐい押しちゃいました。

たくさんお洒落をしてきた女性にこそお似合いなのが

無駄な装飾のない素材とデザインが際立つコンパクトなリトルドレス。

靴や小物、アクセサリーを変えるだけで

一枚のドレスが何通りもの魅力を見せてくれるお値打ちドレスでもあります。

衝動買いで失敗したり、背伸びファッションで後悔したり、

手持ちの洋服を活かすコーディネートに頭と感性を駆使したり、

装うために、いっぱい汗をかいてきた女性たちを

最も美しく魅せてくれるご褒美ドレスと言えるでしょう。

私も数年前に出会った濃紺のリトルドレスを

とても大切に着続けています。

まるで北極海の深海を思わせるような深い深いネイビー。

このリトル・ネイビードレスと長く付き合いながら、

いつか運命のリトル・ブラックドレスに出会える日を夢見るお年頃(笑)。

マレフィセントのようなロングトレーンドレスも素敵だけど、

私はやっぱり、リトルドレス。

大げさじゃなくていいの。

女たちの幸せは

小さなドレスに宿っています。

(写真は)

美しい泡に宝石のような夜景が融け込んで。

小さなドレスでお洒落をしたら、

シャンパンのおかわりは1杯くらいでとどめましょう。

リトルドレスにがぶ飲みは似合いません(笑)