真夜中のジェラート

「人生で一番おいしいおすしだった」。

来日中のオバマ大統領もご満悦だったとか。

7年連続ミシュランの三ツ星に輝く銀座の名店を舞台に

繰り広げられた「すし外交」、

お店のセレクトに関してはまずは成功のようです。

しかし横並びのカウンター席って

目の前には寿司を握る大将や職人さんがいる、いわばオープンキッチン、

お互いにノーネクタイで親密度をアピールしましたが、主役は「すし」、

まずはあたりさわりのない日米首脳ごはんだったのではと想像できます。

だって寿司屋のカウンターで秘密や極秘の会話ははばかれますもん。

ま、昨夜の「カウンター外交」(笑)は無難に終了ということで。

それにしてもオバマさんがハワイ生まれとはいえ、

「人生で一番おいしいおすし」という言葉が生まれる背景には

いかに「寿司」がグローバルな地位を築いているかを物語ります。

自国で日常的にたくさん、普通に、色々なお寿司を食べている経験値がなければ

人生で1番か、2番かさえ検討もつかない。

仮に私がパリの三ツ星店で極上フレンチを食べたとして、

さらりと「人生で一番おいしいフレンチだった」という台詞は出てこない。

比較検証できる過去データが少なすぎる(笑)。

食のグローバル化は身近なところでも感じます。

先日のある飲み会、老舗の焼き鳥屋さんでの一次会から流れたのは

小粋なお店が軒を連ねる屋台村形式の複合飲食ビルの中の一軒。

立ち飲み形式のカウンターの向こうには本格的なバリスタマシン、

端っこには美味しそうなジェラートのショーケース、

ワインにスプマンテ、グラッパ、お酒もよりどりみどりで

店内に貼られているポスター、ポップはすべてイタリア語、

どこからどこまでまさに小粋なイタリアン・バール。

本場と唯一違うのはお客と店のスタッフがバリバリ日本人ということくらい。

「チャオ♪」とお店に入るべきだったかと反省してしまう(笑)。

蜂蜜をかけたぺコリーノチーズなどをつまみながら、

キリリと冷えたスプマンテを2杯いただき、

〆は真夜中のジェラート。

シックな緑色のピスタチオとミルクのジェラートを舐めながら、

あらためて店内をしみじみ眺める。

高いカウンターでワインを立ち飲みする若いお客さんといい、、

カウンターの向こうで笑顔で対応するお洒落なスタッフといい、

それはそれはバールの空間によく馴染んでいる。

ここはローマかミラノの下町か、いやいやここは札幌・狸小路。

ヨーロッパの飲み文化もすっかりグローバル化しているようだ。

美味しい食事、美味しいお酒、美味しい空間は

ややこしい外交なしで世界を行き来できますが、

自国の産業を守らねばならない経済連携協定となると

そう簡単に話はまとまらない。

人生で一番おいしいおすしの翌日、

日米首脳のガチンコ会談の行方が注目されます。

ちなみにオバマさん、

きょうのお昼は、なに食べるのかな?

大統領のサラメシ、ちょっと気になる。

(写真は)

禁断の真夜中のジェラート。

深夜12時、

こんな時間にいけないいけないと思いながら食べる「背徳の味」。

濃厚なピスタチオと優しいミルクのジェラートの組み合わせは最高。

スイーツをめぐる天使と悪魔の戦いは、あっさり悪魔の勝ち(笑)

いけない時間にいけない甘いものは蜜の味ですなぁ。

ふと・・・ピスタチオのジェラートって、

その香ばしさ、豊かな風味がどこか「きなこ」に似ているような気がした。

日本とイタリア、どこかでつながっているのかな。