旅の支度

チリで起きた大きな地震の影響で

日本の太平洋岸各地で津波が観測され、避難勧告が出た地域もあるようです。

今朝からテレビでも刻々と潮位の変化を伝え、注意を促しています。

地図で見るとずいぶんと遠いチリですが、

大きな海でひとつながり、

決して対岸の地震ではありません。

チリから津波が到達する予想図の途中には

イースター島やハワイ諸島など太平洋の島国が存在しています。

どれも人気の海外旅行先、訪れた人も多いことでしょう。

子供が小さな頃はハワイ旅行が年に一度の楽しみでしたが、

地震と直結した思い出もあります。

ハワイと日本、海でつながっていることを実感しました。

ホノルルのコンドミニアムで目覚めた朝。

いつものようにキッチンでコーヒーメーカーをセットした後、

いつものようにテレビのスイッチを入れると、

いつもと違った緊迫した画面とキャスターの声。

早口の英語が「ホッケェードゥー」と発音したように聞こえました。

「え?、今、北海道って言った?」

見ると地震の被害を伝える映像に確かに「HOKKAIDO」の文字スーパーが。

今から20年前、94年10月4日に発生した北海道東方沖地震でした。

大変だ。

北海道が大変だ。

時差を考える余裕もなく、すぐさま北海道の姉の家に電話。

後から思えば向こうは真夜中で大変申し訳なかったのですが、

釧路を中心に大きな被害が出たけれど、家族の無事は確かめられて

ほっとしたことをしっかり覚えています。

とりあえず朝食をとりながら部屋でテレビの中継を見続けていたところ、

今度は朝のホノルルで何やらサイレンが響き渡りました。

「え?今度は何?」

目の前のワイキキビーチに沿って走るカラカウア通りを

けたたましい警報サイレンを流しながらパトカーが疾走していきます。

気がつけばパトカー以外に車は1台もなく、

いつも朝のカラカウア通りとは様子が一変しています。

北海道で起きた地震による津波への警戒を呼び掛けるサイレンだったのです。

ハワイの太平洋津波警報センターが警報を発令したと

テレビでもアナウンスが繰り返し流されています。

どうやらお昼12時まではカラカウア通りから海側へは

人も車も一切立ち入り禁止ということらしく、

いつもは色とりどりのパラソルと大勢の人々で賑わうワイキキビーチには

人っ子ひとり見当たりません。

「海も静かだから大丈夫さ」なんて立ち入り禁止を破る輩など誰もいない。

世界各国から訪れている観光客への注意喚起も完璧。

バカンス気分で海岸をふらつこうものなら逮捕されかねない緊張感が

窓の外の風景から伝わってきます。

太平洋の島国ハワイの徹底した津波への警戒ぶりに圧倒されました。

地震・津波への警戒は地球レベルで意識していなくてなならないんだ。

20年前の教訓をまざまざと思い出す朝であります。

遠い国で起きた地震の場合、

津波の到達が予想よりも遅れたり、大きくなることもありますと、

今もテレビが繰り返し伝えています。

正しい日本語でわかりやすく伝えられるアナウンスですが、

たとえば地震に慣れていない国からやってきた外国の人々にも

注意喚起を促す情報がちゃんと伝わっているかしらと少し心配になります。

異国で母国の地震を知らされた不安な思いは忘れられません。

在ホノルル日本国総領事館のHPには

在留邦人のための安全情報として

「津波が襲ってきたら」というページがありました。

津波発生時のハワイ州の対応体制が詳しく紹介されています。

20年前に聞いたサイレンは太平洋津波センターPTWCが発令した警報を受けて

各郡の市民防衛局が鳴らした警報サイレンのようです。

要避難区域はハワイの電話帳の黄色のページに明記されているとあり、

各郡の市民防衛局の住所や電話番号も書かれていて、

英語が不得手な人のための翻訳サービスの番号も載っていました。

3・11以前、ハワイには何度も訪れていたけれど、

このHPをじっくり確認したことはありませんでした。

海の恩恵を受けるならば、

海の危険に備える義務がある。

心浮き立つ海外バカンスですが、

その国の基本情報、安全情報を事前に確認することは

パスポートと同じくらい旅のマストアイテムなのですね。

今回の津波が大きな被害とならないことを祈りつつ、

テレビ画面を見つめる朝です。

(写真は)

足元の雪がようやく消えた桜並木。

桜前線は元気に北上中。

最新の情報によれば

札幌の開花予想は5月3日とか。

ちょうど1か月先かぁ。

ひと月桜待つ楽しみがあるんだね。