みちのくガレット

春の女子会はおめでたい。

幸せ120%の結婚報告や

仕事や学びに挑戦する素敵な仲間の笑顔を見ていると

ついついお料理もお酒もお喋りもはずむはずむ、進む進む。

ああ・・・また食べ過ぎてしまいました、喋り過ぎてしまいました。

幸せな、反省(笑)

昨日のお店は北海道産にこだわった道産ピッツアと道産ワインが楽しめる

愛らしいピッツェリア。

以前にお散歩の途中で偶然発見、ランチはいただいたことはあったのですが、

今回は初めての夜の部。期待を裏切らない美味しいお料理が次々とテーブルに。

色とりどりの前菜に柔らかい春のほうれん草のサラダ、

十勝マッシュのアヒージョ、蛸とトマトのカルパッチョ、

自慢の焼きたてマルガリータに江丹別の青いチーズのニョッキ。

「わ~、青いチーズ、大好き~♪」

歓声が一気に高まります。

女性は大体チーズ好きですが、

特に大人の女性はブルーチーズがお好き。

その中でも江丹別の青いチーズは

旭川市江丹別町の小さな工房で作られる希少な存在で、

生産量も限られているためになかなか口にできる機会も少ないとあって、

女子会のテーブルも一層盛り上がるのでした。

幻の青いチーズ。

たくさんのチーズが作られるヨーロッパの中でも

江丹別のように内陸に位置し、冬は雪がたくさん積り、

気温の寒暖差が大きい気候風土を持つ土地にはブルーチーズの名産地が多い。

そこに着目した若き生産者が故郷で手掛けたのが、この青いチーズでした。

江丹別の草原でのびのび育つすこやかな牛たちから絞った牛乳のまろやかさと

ぴりっと刺激的な青カビの辛みと風味が絶妙なバランスで溶け合っています。

鼻に抜ける独特の芳香の余韻。

きりりと冷えこむ江丹別の青い冬の景色が目に浮かぶよう。

チーズにはその土地の風味が閉じ込められています。

「そういえばね~、ブルーチーズにはね、南部煎餅が合うのよ」。

女子会幹事を務めてくれたS子さんが満面の笑みをたたえて断言しました。

青いチーズの余韻に浸っていたメンバーが身を乗り出す。

「南部煎餅って、あの、南部煎餅?」

「そう、あの南部煎餅、しかも胡麻のがベスト。

胡麻たっぷりの南部煎餅の上にブルーチーズのっけて食べると~、

もう、どんなクラッカーよりも美味しい、ワインにも合うわよ~」。

ほ~、なるほどなるほど。

素朴な南部煎餅と自己主張の強いブルーチーズ、

確かに素敵なバディかもしれない。

青森と岩手に渡る南部藩の郷土菓子として知られる南部煎餅。

小麦粉を薄く素焼きにした現在の形になる以前にも

農村では雑穀を挽いた粉を水で溶いて、

上に胡麻などをのせて焼いた煎餅を作っていたといいます。

お菓子というよりも農作業の合間にお腹をもたせた

軽食に近いものだったのかもしれません。

ちょうどブルターニュの郷土食、そば粉のガレットのような存在。

日本もフランスも古くからの農家のおやつは滋味深い穀物の味でした。

厳しい気候風土の中、限られた恵みを大切に美味しく活かしてきた食の知恵。

南部煎餅はさしずめ「みちのくガレット」、

土地の牛乳で作られたチーズが合わないわけがありません。

「立派なお煎餅でなくていいの、

袋入りの割れ煎が、むしろ美味しい」とか。

みちのくガレットと北海道チーズのマリアージュ。

週末のお楽しみができましたぞ♪

ふふふ。

割れ煎、探しに行こうっと。

(写真は)

道産小麦粉、道産チーズ、道産トマトの三位一体、マルゲリータ。

で、デザートは青いチーズと林檎の熱々ピッツア♪

林檎の甘味と酸味と芳醇なミルクの三重奏に

青カビが大人のスパイスを利かせていた。

ふっくらもっちりのピッツア生地の縁がたまらない。

ふわりと道産小麦粉の香りが通り抜ける。

北海道丸ごと、ごちそうさまでした。