紺色の季節

春の色といえば、

桜色、菜の花色、明るく軽やかなパステルカラーが浮かびますが、

誰もが安心するお利口さんの色「紺色」も忘れてはいけません。

新学期、真新しい紺の制服に袖を通した時の

ちょっと身の引き締まる高揚感を懐かしく思い出します。

ヴィヴィアン・ウェストウッドにしてはコンサバな紺のワンピースに込めたのは

謝罪だったのか、釈明だったのか、

何色とも判定できない2時間半でありました。

昨日の午後から情報番組は例の小保方晴子氏の記者会見一色。

一人の人間として一生懸命釈明しようというのは伝わりましたが、

文系人間にも「あ~そういうことだったのね」と

すっきり科学的な疑問が解消する会見とは言えなかったような。

世紀の発見が幻でなかったかどうかは

今後も科学の専門家による正確で詳細な検証を待つしかなさそうです。

それはそれとして、

やはり気になる、例の紺色のワンピース。

「彼氏のお母さまに会いに行く時に最適の装い」

ある服飾評論家もこう評価してました。

少し明るめの紺色に小さな地模様がはいったワンピースは

丸首の開き加減、シンプルなライン、抑えめの袖の膨らみが

クラシカルでいながら、お洒落心は忘れていないデザイン。

ワンピースのネックラインに自然に添わせた真珠のネックレスの長さも完璧。

記者会見場のホテルに呼んだ美容師さんが調えた

軽く毛先をカールさせたハーフアップスタイルも好印象。

派手すぎず、地味すぎず、

ちょっと知的なプリンセスを演出するのは最高の着こなし。

彼氏のお宅初訪問の際にはぜひとも参考にして頂きたい。

紺色は制服にも使われるように着る者も見る者も安心する色。

何か大切な場面に臨む時、

どの色を着ようか迷ったら、紺色を選んでおけばまず間違いありません。

しかし、この色には別の名前もありました。

「かちいろ」

「褐色」と書いて、かちいろと読みます。

藍を濃くするために「かてて(ついて)」染めるところからついた

日本の色のひとつだそうです。

かちいろ、かちんいろ、あおぐろ、とも呼ばれる濃い藍色は

「かち」に「勝つ」の文字をあてて「勝色」とし、

戦国武将たちが縁起を担いで武具をこの色で染めたそうです。

「褐色威」とか「褐色の直垂」など戦国物語にもよく出てきます。

安心、信頼、知的、上品なイメージの濃い藍色、紺色は

けっこう戦闘的、勝負の色としての側面もあったのですね。

春は紺色の季節。

今は一様に真新しい紺の制服も

たくさんの経験、成功、失敗、挫折、奮起によって

時にはかぎ裂き作ったり、袖口が擦り切れたり、肘のあたりもテカテカしてくる。

卒業の頃にはそのひとつひとつが愛おしくなる。

自分なりの紺色に変わっているはずだ。

だから若者はいっぱいチャレンジした方がいい。

紺色は意外に熱い色。

う~ん・・・ヴィヴィアンの紺色は

はたして「かちいろ」だったのか。

文系には、残念ながら、わからない。

(写真は)

お気に入りの沖縄料理屋さんが

あとひと月でお店を閉めることになりました。

突然の卒業報告にデザートのアイスクリームもちょっと涙の味。

お口直しのクッキー代わりにちんすこうが添えられていた。

わ~ん、淋しいよう。

卒業式まで通わなくては。

春は変化の季節、ね。