量子の夢

季節外れの怪談話。

「幽霊が出る」といわくつきの古城で一晩過ごす羽目になったとしましょう。

黴臭い空気、揺れる明かり、しんと静まり返った夜のしじま・・・

「えっ?今、何か見えなかった?」「何か聞こえなかった?」

その瞬間、ぞっと背筋に冷たいものが走る。

「背筋が凍る」。

昨日のNHKスペシャル「超常現象~科学者たちの挑戦」の一場面。

心霊現象、生まれ変わり、テレパシーなどの

いわゆる「超常現象」の正体とは何なのか。

この命題に最新科学で解明を挑む世界の科学者たちを追ったドキュメンタリー。

最新技術の粋を集めた観測機器でデータを集め、

脳科学や物理学、統計学などの最新理論で

幽霊話や怪談話を「解析」していく過程は、

名人の怪談噺に劣らない面白さでした。

「背筋が凍る」メカニズムも最新科学によって、

そのカラクリが明らかになります。

イギリスの幽霊城に科学者たちが最新機器を持ちこんで徹底調査。

目撃者の多くがその城で「冷気を感じた」と証言したように、

科学者たちも、急に首元に「冷気」を感じます。

しかし、ごくわずかな温度変化も逃さない精密温度計には一切の変化はない。

つまり、部屋の温度が下がっていないのに、冷気を感じたわけだ。

・・・やっぱ、幽霊?

次の場面は神経医学の専門家の実験室。

実験マウスのケージに天敵である蛇の匂い物質を入れると、

マウスの体に急激な変化が。

背骨に沿ってみるみる体表面の温度が下がり始め、

背中の体温が通常より3度近くも下がっていったのです。

文字通りマウスの「背筋が凍る」状態。

この現象は天敵の蛇の匂いを察知したマウスが

体表面の温度を急激に下げることによって、

相手から自分の存在を隠そうとする生存本能によるものと説明できるそうです。

「背筋を凍らせる」ことによって、自分の気配を消し、外敵から身を守る。

このメカニズムは人間もおそらく同じで、

科学者たちとて、いわくつきの肝試しスポットで恐る恐る待機すれば、

「・・・怖い・・出るかも・・・出た・・・?」

こんな人間らしい心理状態になるのは自然なこと。

その結果、精密温度計には変化がなくても「背筋が凍った」のでした。

な~んだ、幽霊の正体見れば生存本能、か。

しか~し、しかしであります。番組を見進めていくと、

最先端の科学をもってしても未だメカニズムが解明できない謎も残ると言う。

膨大な「生まれ変わり」や「テレパシー」の報告例の中には

どうしても科学では説明のつかない事例があるのだそうです。

「やっぱ・・・これって・・・ひょえ~っ」、とはならないのが科学者。

すべての物質の源までさかのぼる最先端の量子論まで駆使して

合理的な説明を目指し、日々科学的追求に余念がないのでした。

科学では説明のつかない「超常現象」にこそ、新しい科学の発展を予感する。

やはり科学者たちの理系の意識は

「うっそ~、信じらんない、怖~い」とキャーキャー怖がるばかりの自分とは

いささか仕組みが違うのだな~と感心感心の番組でした。

春近し。

科学者たちが見るのは量子の夢か。

あれ?

冷たくない。

今朝、窓の結露を拭き取ろうとしたら、

水滴が朝日に照らされて少し温く(ぬくく)なっていた。

春の予感。

ちょっと嬉しい春彼岸の超常現象。

(写真は)

春の予感に勇気をもらったか、

昨日のコンサドーレ札幌はギラバンツ北九州戦に3-0の完封勝利!

ドームを後にする帰り道、

なごり雪に吹かれながらもみんな笑顔、会話もはずむ。

地下鉄東豊線「豊水すすきの」駅で下車する人も多し。

三連休中日、美味しい祝杯をあげに繰り出したのだろう。

地域経済の活性化は地域スポーツの勝利に限る(笑)