甘く香る豆

卒業の春。

放送の世界も改編期、さまざまな卒業の季節を迎えています。

UHBの午前中、前番組を通して20年間お送りしてきた「さあ!トークだよ」も

今日3月28日(金)が最終回となりました。

本日は番組出演者勢ぞろい、テレビをご覧に皆さまと電話トークをしながら、

楽しく賑やかに番組らしい卒業式を行う予定です。

卒業の春は

花束の季節。

さまざまな美しい花束を贈ったり、贈られたり。

先日は紫のスイートピーがエレガントなブーケを頂きました。

♪赤いスイートピー♪は聖子ちゃんの歌でおなじみ、

ピンクや白のスイートピーもよく見かけますが、

大人っぽい紫のスイートピーはレディーの魅力があります。

sweet pea。

意味は「甘い豆、香りある豆」。

ほのかな香りがそのまま名前になった可憐なお花は

確かにソラマメなどマメ科のお花の形をしています。

イタリアのシチリア島原産。

17世紀にイタリアの僧侶フランシス・クパーニに発見され、

イギリスに渡って、改良も進み、

小さかった原種の花も大きくなり、花の色も多彩になりました。

エドワード朝の花として愛され、王室の晩餐会や結婚式を飾ったそうです。

少女のドレスを飾る繊細なフリルのような花びらと

優しくほっとさせる香りから

「繊細」「優美」「ほのかな喜び」などの花言葉があります。

ロイヤルウェディングを彩ったことから「永遠の喜び」とも。

そしてもうひとつ、スイートピーには

この季節にぴったりの花言葉がありました。

それは「門出」。

繊細に連なっている花の形が

今にも飛び立ちそうな蝶に見立てて生まれた花言葉。

確かに可憐なスイートピーのブーケをみつめていると

エレガントな紫の蝶が

まだ見ぬ新世界へ向かって飛び立つかのように見えてきます。

てふてふが一匹韃靼海峡を渡って行った。

安西冬衛の有名な一行詩。

昭和2年に詩誌「亜」に掲載されました。

安西は大連の港で、実際に一匹の蝶が

大陸から樺太の方向に向かって飛んでいくのを見たと言われています。

その昔、この詩に出会った時

たった一行のドキュメンタリーに心臓をわしづかみにされました。

これほど孤独で力強く勇気溢れる旅があるだろうか。

卒業の春。

行く手に広がるのは

大いなる海原か、荒波うずまく海峡か、緑なす沃野か、道なき道か。

一匹の蝶だって勇気を振り絞り渡って行ったんだ。

この春、大きな希望と同じだけの不安を胸に旅立つすべての人に花束を。

花屋さんの店先で迷ったら

甘く香る豆、スイートピーをおすすめします。

花言葉は「門出」。

「さあ!トークだよ」最終回!

元気に韃靼海峡を、渡るぞ~!

ぜひご覧ください!

(写真は)

紫のスイートピーがエレガントなブーケ。

そういえば「赤いスイートピー」がリリースされた82年当時は

赤色の花をつけるスイートピーはまだなかったとか。

その後品種改良が進み、今ではお花屋さんでも出会えます。

♪心の岸辺に咲いた赤いスイートピー

聖子ちゃんが歌っていたあの頃、

赤いスイートピーは「あるようでない花」。

もどかしい初恋のように心の岸辺に咲く花、だったのね。

あれから30余年。

少女はたっぷりと(笑)大人になりました。