シャンソンベビー

ネイルサロンは女性の心の解放区。

ゆったりしたソファに身を沈めて爪をゆだねる開放感と言ったら、

そう、ちょうど男性がおなじみの理容室で

熱々の蒸しタオルを当てられたときの極上くつろぎ感と同じであります。

心も体もほわ~んとほどけて、なんてことない世間話が実に心地よい。

式亭三馬の「浮世床」の世界は平成の今も健在。

してみれば、ネイルサロンは平成版女性専用浮世床、いや浮世爪。

「ようやく春、来ましたね~」

「うん、道路の雪解けて、何だか土の匂い、春の匂いしたよ~」。

昨日の午後も20年近いおつきあいのネイリストさんに両手を預けながら

まったりとなんてことない世間話が始まりました。

「そうそう、行ってきましたよ~、シャンソン♪」

お?きょうの話題はフランス方面か。

何でもご近所にシャンソン教室を発見したそうで、

体験レッスンに参加したそうです。

新しいチャレンジの春ですね~。

合唱経験のある彼女、

カラオケでもたまにシャンソンを見よう見まねで歌っていました。

根を詰める仕事の合間、気分転換&リフレッシュになればと

思い切って教室の門を叩いてみたところ、

先生は60代男性、プロのシャンソン歌手らしく、ちょっとお洒落なおじさま。

ポロロン♪とピアノを奏でながら「何か歌ってみたい曲ある?」、

「え~っと、曲も余り知らないんですけど、越路吹雪ナンバーなら・・・」

「ちょっと、歌ってみようか♪」

プライベートの体験レッスンが始まります。

♪愛の賛歌 ♪サン・トワ・マミー ♪ラストダンスは私と

おなじみの曲がメドレーで次々と奏でられる。

生のピアノを伴奏にシャンソンを歌えるだけで最高に幸せ。

しかも「あ~、もうこれ以上高い音出ませ~ん」と泣きつく前に、

すっとキーを下げてくれるのですから、たまりません。

カラオケでは味わえない越路吹雪気分、クミコ気分(笑)

「うん、声もけっこう、出るんだね。

じゃあ、レッスンは来週から。

春だし、明るい曲がいいよね~。何か考えておきますね♪」と笑顔の先生。

つかの間越路吹雪が降りてきた彼女も我に帰り(笑)、

「は、はい♪ よろしくお願いします!」

さあ、この春はシャンソンでスタート。

次回のネイルサロン、BGMはシャンソンに変わっているかもしれません。

すっかり春のパリ気分の彼女に先生がさらに笑顔でもう一言。

「あなた、40代でしょ。この世界じゃ、まだまだ赤ちゃん。

ウチの生徒さんも60代、70代なんて普通普通。

シャンソンは、人生経験、ですからね~♪」

40代なんて、まだまだシャンソンベビー。

何て素敵なエールでしょう。

一気に気持ちが新鮮になる。

モチベーションもぐんと上がるというものです。

春だから、

何かを始めよう。

思い切って小さなスタートさえ切れば

人生、いくつになっても「新人」になれるんだ。

♪La vie en rose

「あなたが私を抱きしめて、そっと囁くとき、

わたしの人生は薔薇色になるの」

ピアフもそう歌っていた。

春風に抱かれて

さあ、薔薇色の人生をはじめよう。

(写真は)

おまんじゅうがあれば、

私の人生、まずは薔薇色(笑)

番組スタッフの山形土産は

めんこい山形方言がいっぱいのおまんじゅう。

シャンソンの世界ではまだまだひよっ子の年代、

悩んだ末に「おぼこ」を食べる(笑)