らくちん生活
きょうは北海道の公立高校の入試日。
最近はあまり聞かれなくなくなったような気がしますが、
15歳のチャレンジ、「十五の春」めざして、
受験生は一生懸命に鉛筆を走らせることでしょう。
これまでの努力をみんな答案用紙にぶつけて、ファイト!
きっと、君色の桜が咲くはずだから。
3月の家具店やホームセンターのチラシは「新生活応援フェア」の真っ最中。
一人暮らし用の家電や家具セットがぴかぴか気分のお得価格で載っています。
「初めての一人暮らしともなれば、一から必要よね~、あれもこれも」。
子供の巣立ちを前に、チラシをにらむお母さんも多いでしょう。
冷蔵庫に洗濯機にテレビにオーブンレンジに・・・そうそうアイロンも。
おっと、ちょっと待って。アイロンまで本当に要る?
立派なアイロンとアイロン台まで揃えてあげても、
今はノーアイロン仕様のYシャツも多いし、
普段着のカジュアルウェアは、はなからアイロン要らず。
特に男の子の一人暮らし部屋では
出番のないまま、クローゼットの隅で休眠中のアイロンも多いと聞きます。
息子のお洒落度、マメ度を勘案の上、
新生活グッズを揃えることをお薦めします(笑)
「3年前まで、毎日ママが作った食事を食べていた。
洗濯やアイロンもしてもらっていた。
今思えば、らくな生活だった」
今をときめくワン・ダイレクションのメンバーが
それぞれの3年前を振り返る携帯電話会社のCM。
世界中の「息子」に共通する春の実感が込められたコメントです。
食事も、掃除も、洗濯も、アイロンかけも、誰かがやってくれていた、
今思えば「らくちんな生活」だったんだ。
自分の暮らしは自分が動かないと成り立たない。
どんなに面倒くさくても、洗濯しないと、明日はくパンツがない、
そう気づいた君は、ちょっと大人になったんだ。
再びアイロン。
息子の日頃の生活態度から
「アイロンなんて絶対かけやしないだろう」と思いつつ、
とりあえず揃えた格安アイロン。
一人暮らしの部屋を訪ねた折に驚いた。
朝、出かける前、洗濯したてのシャツに
彼はおもむろにアイロンをかけはじめたのだ。
ちゃんと、実家を出る前に一度教えた通りの順番で。
まず衿を丁寧に、次に前たて、袖、身頃に背中・・・。
しかもなおも驚くことに、
パソコンチェアの座面をアイロン台代わりに使っていた。
「何で?イスの上で?」と思わず母は訊ねる。
「ん?アイロン台出すの、めんどくさいし、場所とるし、
このイス、布張りだし、このカーブがちょうど肩にはまってかけやすいし」
だから、何か問題でも?
ふんふん♪と鼻歌まじりにアイロンかける息子に軽~く疑問をいなされた母は、
「な、なるほどね~」と苦笑するしかなかった。
ちゃんとアイロンをかけたことをほめるべきか、
ちゃんとアイロン台使いなさいとたしなめるべきか。
いやいや、もう、そのどちらでもない。
昔の「らくちん生活」から卒業、
彼なりの「新らくちん生活」ができつつあることを
黙って見守るべきなのでしょう。
春からの新生活。
何もかも揃えてあげたくなるのが親心ですが、
少し足りないくらいのスタートがちょうどいいのかもしれない。
朝、しわくちゃのシャツをどうするか。
ニットを重ね着して誤魔化すか、Tシャツに替えるか、
明日はちょっと早起きしてアイロンかけるかと観念するか。
一人暮らしの醍醐味は、一枚のシャツから始まるのかもしれません。
(写真は)
お雛さまはもうしまいましたか?
華麗な鏡台に長持に箪笥に。
昔のお雛さまのお道具にはアイロンもレンジもありません。
いまどきのぱっちりお目々のお雛さまのお道具には
ルンバやスチームオーブンなどあってもお似合いかもです。
桃の節句も終わった。
桜餅に鶯餅も食べた。
後は春を待つばかりだ。

