9キロの愛

バレンタイン・ウィークエンド。

この週末はチョコの買い出し?それとも手作りチョコ?

本日2月8日(土)のAIR-G’「野宮的コフレ」のテーマは「恋するショコラ」。

チョコレート大国、ベルギーのお話でした。

何てったって、国民一人当たりのチョコの年間消費量が9キロという国。

日本人の年間消費量は2キロですから、ゆうに4倍、この数字は凄い。

バレンタインシーズンに瞬間風速的にチョコが売れる日本と違って

年中、ベルギーの暮らしに甘~く溶けこんでいるのです。

かつて、晩秋の朝、パリから赤い特急「タリス」に乗って到着したブリュッセル。

駅のホームに、普通に「ゴディバ」の売店があるのを見たとき、

「ああ、チョコレートの国に来たんだな~」と実感しました。

ホームのチョコレート屋さんはまるで日本の立ち食いそばのような親近感。

そりゃあ、年間9キロにもなるわね~(笑)。

ブリュッセル駅を降りて、旧市街へ向かうと

ジャン・コクトーが「絢爛たる劇場」と絶賛した世界一美しい広場

「グランプラス」が見えてきました。

芸術品のような建物が囲む広場の中心に立って、360度回転。

その壮麗な美しさに卒倒しそうになります。

そしてあちらこちらに軒を連ねるショコラトリーの甘い誘惑。

ブリュッセルは・・・危険すぎる(笑)。

宝石のようなショコラ「プラリーヌ」が並ぶショーウィンドーは

まるでジュエリーショップのよう。

「敷居が高いのかしら・・・」どきどきしながらお店に中に入ると、

店員さんは笑顔できさくに迎えてくれて、ほっ。

先客のおじいさんが念入りにチョコを品定め、じっくり熟慮しながら、

「あれと、これと、それを、いれてくれんかね」的な会話の末、

小さな紙箱に入れてもらったチョコを大事そうに抱えて、お店を出ていきました。

家で待つ老妻のためか、小さなお孫さんへのおみやげか。自分のおやつのためか。

おじいさんの後ろ姿は熱々の鯛焼きを抱えて帰るような微笑ましさがありました。

豪華なリボンも仰々しい箱も必要ない。

誰かの笑顔のための普段着ショコラ。

丁寧な職人仕事の結晶は決して王様や貴族のためだけではなく、

人々の日常を豊かに幸せにするために存在していました。

パリのエレガントなショコラに比べて、ちょっと大ぶりなベルギーのショコラ。

食べた時の満足感が何だか嬉しい。

それは尻尾まであんこが詰まった鯛焼きを頬張ったときの嬉しさに少し似ている。

思わず目尻が下がり、口元がほころぶ。

ベルギーのチョコは国民に一人当たり年間9キロの愛を届けているのだ。

朝からチョコの国。

子供たちの朝食の定番は「パンショコラ」。

温めたバゲットに板チョコをはさんで、さあ、召し上がれ。

主食に甘い好物を取り合わせる庶民のソウルフードのコンセプトは

ごはんにあんこをまぶす「おはぎ」と変わらない。

バレンタイン・ウィークエンドの朝、

ちょっと危険な(笑)「パンショコラ」で目を覚ますのも、

悪くないかもね。

(写真は)

諸々の事情で遅~くなってしまった某新年会は

バレンタイン・シーズン限定の

ピンクのイタリア産スプマンテで乾杯♪

甘い色を心地よく裏切るハンサムな辛口の味わいが素敵だった。

2月の新年会も、悪くない(笑)