海と火と土と

ピンポーン。

お正月も一生懸命働いている宅配便のお兄さんが

大きな段ボール箱を大切そうに抱えて届けてくれました。

旅の余韻の到着です。

年末の沖縄旅の目的のひとつ。

読谷村やちむんの里で出会った器たちが届いたのです。

今回は一日時間をとり、じっくりたっぷり巡りました。

日常の器のほとんどを占めている「北窯」はもちろん、

長年憧れていたあのペルシャンブルーの器が生まれた場所へも

足を運ぶことができました。

大嶺實清さんの工房です。

心を一瞬にして奪われたブルー。

美術雑誌や那覇のギャラリー、琉球料理の名店などで見かけるたびに

ときめきに近い恋慕の感情をかきたてられていた器。

大好きだから、なかなか近づけない。

好きすぎて、話しかけられない。

それはもはや片思いに近く、

慌ただしい旅の中で通り過ぎたくなかった大事な恋。

だから逢瀬にはたっぷりの時間が必要だったのです(笑)。

読谷村やちむんの里。

那覇の街なかではほとんど見られなくなった登り窯が

勇壮な姿をみせています

木々のざわめき、風の音、鳥の声に導かれるように足を進めます。

いくつかの工房がつかず離れず点在する里の奥の奥。

舗装道路が途切れた小さなフクギ並木のその奥に

めざす大嶺實清さんのギャラリーと工房がありました。

空と森に向かって両手を広げたように佇む家屋。

開放的に放たれたオープンデッキの向こうに

端正な器たちが並んでいるのが見えます。

逆光でほの暗い空間のなかに、あのブルーがありました。

やっと逢えた。

ただいま。

心の中でつぶやく。

初めてなのに懐かしい気持ちになる。

森のおうちのようなギャラリー、囲炉裏の切られた空間、

しゅんしゅんと湯気をたてる鉄瓶の向こうに、

片思いのブルーの器たちが待っていました。

海と火と土から生まれたペルシャンブルーの恋人。

この恋を語るには一日ではすみそうもありません(笑)

そのプロフィールは明日のブログでゆっくりと。

ちょっと熱を冷ましておきます(笑)。

(写真は)

段ボール箱に詰められてきた恋人たち。

雪の札幌の我が家にお嫁入りです。